ストーリー日本を阻んだ「氷の勝負眼」 ブラジル監督が下した決断 ジ・アスレチックNick Miller/The Athletic(ジ・アスレチック) 抄訳=朝日新聞社印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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ブラジル代表のマルチネリは体を開き、ギマランイスからの正確なパスをコントロールしてシュートの体勢に持ち込んだ。インサイドキックで放たれたシュートは、日本のGK鈴木の指先をかすめ、ポストの内側をたたいてネットを揺らした。 日本時間6月30日にあったサッカー・ワールドカップ(W杯)北中米大会の決勝トーナメント1回戦。96分。ブラジルが勝ち越しに成功した。 誰もが一瞬、我を忘れて歓喜に沸いた。ゴールの背後にそびえ立つ、黄色く染まったブラジルサポーターの巨大な一団が、歓喜の波となって大きく揺れる。ブラジルのベンチからは選手やスタッフが飛び出し、殊勲のマルチネリに手荒い祝福を浴びせた。 ただ一人、アンチェロッティ監督を除いては。ブラジルの強さ支える個の力 2人の名が浮かんだヒューストンの夜 周囲の全員が走り出す中、このイタリア人監督は立ち止まり、アシスタントコーチに冷静に話しかけた。 コーチの一人が、狂喜乱舞する人だかりから控えのダニーロサントスを呼び戻す。彼をピッチへ送り込み、逃げ切りを図るための迅速な決断だった。 作戦はただ一つ。おい、ピッチに入るぞ。守備を固めるんだ。 静寂の海へ。これこそが、67歳、アンチェロッティ監督が率いるブラジル代表の姿だ。 「僕たちは冷静さを保ててい…この記事は有料記事です。残り2331文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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