2026年6月30日 5時00分菊地洋行印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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紀伊半島南部には和歌山、奈良、三重の3県の県境が接する「3県境」が5カ所もある。3県境が複数ある場所は、全国でここしかないらしい。「ならば、行ってみるしかない」と、車のハンドルを握って出かけてみた。 和歌山県の資料によると、全国唯一の飛び地の村である北山村と、新宮市の飛び地があることから、こうした珍しい地域になっているという。 1871(明治4)年の明治政府による廃藩置県で県境を決める際、熊野川と北山川をもって県境にしようとした。北山村は古くから良質の杉に恵まれて林業が盛んだった。村民の多くが林業従事者で、切り出した杉材で筏(いかだ)を組んで川を下り、熊野川河口の新宮市まで運んでいた。 そのため、北山村の人たちは木材の積み出し港だった新宮市との関係を重視し、村は和歌山県に編入されることになった。今は新宮市の一部となっている熊野川町の玉置口と嶋津の各地域も、同様に和歌山県に編入された。 川をもって県境とする。つまり、5カ所の3県境は川やダム湖の中に位置していて、その場に立つことはできない。しかし、絶景のポイントがあった。 それは、奈良県十津川村神下と三重県熊野市紀和町木津呂、新宮市熊野川町玉置口が接する場所にある「瀞(どろ)八丁」だ。国の特別名勝・天然記念物になっている。熊野カルデラを想起させる、マグマが冷え固まる時にできた「柱状節理」の高い絶壁が約1キロにわたって続き、北山川が深い峡谷を流れている。 絶景を見渡せる場所には、詠み人知らずとされる「三国に またがる声や ほととぎす」の句碑が立つ。すぐ近くには、かつて旅館として使われていた木造の多層建築「瀞ホテル」もある。現在は、アウトドアレジャーの拠点や喫茶店として使われているようだが、記者が訪れた際は、残念ながら休業日だった。 熊野川町ふれあい公社(新宮市熊野川町日足)の川舟による「瀞峡めぐり」も運航されているので、機会を見つけて乗船してみたい。 3県境周辺の見どころ 夏の風物詩となっている「北山村観光筏(いかだ)下り」や、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道(さんけいみち)」の一部となっている「熊野川舟下り」、三重県熊野市紀和町にある国内最大級の棚田「丸山千枚田」、二津野ダム湖畔の温泉地「十津川温泉」など。問い合わせは、北山村観光センター(0735・49・2324)、新宮市観光協会(0735・22・2840)、熊野市観光公社(0597・89・2229)、十津川村観光協会(0746・63・0200)へ。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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