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みなさん、血圧をはかりましたか? 前回に続き「子どもの高血圧」について考えます。子どもたちの高血圧を予防するために、いまできる工夫とは。自治医科大学循環器内科講師の藤原健史さんに語ってもらいます。 ◇ 私が「子どもの血圧」に関心をもつようになったのは、今から10年ほど前、小さな町の診療所に勤めていたときのことです。祖父母世代の人から孫世代までが、いっしょに暮らしている家庭の多い地域でした。高齢の患者さんの生活習慣病を診察しながらふと、いっしょに暮らしている子どもたちはどんな食生活をしているのだろう、と気になったのです。町の子どもの塩分摂取量、調べてみると… 高血圧や糖尿病といった生活習慣病は、長年の生活習慣の蓄積でおこります。子どもたちの将来のためには、子どものころから生活習慣に気を使うことが大事なのでは、と思いました。 そこで、町の行政や保健師さん、学校とも協力して、子どもたちの食塩摂取量を調べてみました。小学5年生と中学1年生、計188人を対象に調べたところ、子どもたちの1日あたりの食塩摂取量は、なんと平均12グラムもあったのです。国の食事摂取基準では当時、10~11歳の子どもの食塩の目標量は1日6.5~7.0グラム未満でした(現在は6グラム未満)。およそ2倍も食塩をとっていたことがわかり、大変驚いたことを覚えています。 特に、魚の干物や塩漬け、麺類をスープまで飲む習慣などが、食塩の摂取量に大きく影響していて、地域の特徴も反映した結果でした。1日の塩分6グラム未満 意外と難しい 子どもたちの生活習慣を変えるには、親御さんにも協力してもらう必要があります。 そこで、校医をつとめていた学校を中心に、年に数回、「減塩教室」を開きました。子ども用の血圧計も行政に準備していただき、血圧測定も行いました。 減塩教室では、「1日に食べてもよい塩分の目安は6グラムまで」ということを繰り返し伝えながら、ふだん家庭や給食でとる食事や、おやつの菓子類の中にも、塩分が意外と多く含まれていることを伝えました。 例えばラーメンなら1杯で6グラムほど、ハンバーガーとポテトを一緒に食べると3グラムほど、スナック菓子なら1袋に1グラム以上、塩分が含まれていることが多いのです。 減塩のコツとしては、みそ汁は具だくさんにする▽麺類のスープを残す▽おかずに塩やしょうゆなどの調味料をかけすぎない▽レモンなどの酸味や、ネギなどの香味野菜、香辛料を上手につかって薄味の食事を心がけること、などを伝えました。大人が気をつけることと、結局いっしょですね。 参加した子どもたちからは「おやつは自分でも気をつけられる」といった感想や「減塩は命を守るとわかった」などの声を聞いて、うれしかったです。 ちなみに、子どもの場合は摂取する塩分が1グラム増えると、上の血圧が6.3mmHg、下の血圧が3.5mmHg上がる、という報告があります(※)。それほど、子どもへの塩分の影響は大きいのです。 子どもの頃からの生活習慣が、大人になってからの健康に影響します。お子さんやお孫さんがいらっしゃる方は、ぜひ、今日から親子で「減塩」を心がけてみて下さいね。 それから、夜にしっかりと睡眠をとることと、日中に体を動かすことも、忘れずに。(参考文献)※Rios-Leyvraz M, Bloetzer C, Chatelan A, et al. Sodium intake and blood pressure in children with clinical conditions: a systematic review with meta-analysis. J Clin Hypertens. 2019;21:118–26.