コラム・寄稿スマート○○で血圧をはかれるか? 家庭で血圧を正しく測定するコツ2026年5月25日 7時00分日本高血圧学会 浅山敬・帝京大教授 構成・鈴木彩子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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みなさん、血圧をはかりましたか? 前回に続き、家庭での血圧測定と血圧計について考えます。帝京大学医学部の浅山敬教授(公衆衛生学)に語っていただきます。 ◇ スマートウォッチやスマートリング、ヘルスケア関連のスマホアプリ……。最近、健康を意識したさまざまなデジタル機器が出回っていますね。ウェアラブル端末とも呼ばれています。体が発しているさまざまな信号を測定するものですが、さて、こうした機器で血圧をはかることはできるのでしょうか。 日本高血圧学会の立場としては、答えは「ノー」です。 通常の血圧測定では、腕などに巻くカフの圧力の変化に応じて、血管が発する音や振動を、人間の耳やセンサーでとらえています。 一方で、「スマート○○」と呼ばれるウェアラブル端末では、レーザーなどの光学的な技術を使って、心拍などから血圧を推計しています。ただ、心拍やその他のさまざまな生体信号と血圧とは、必ず連動しているわけではありません。上腕にカフを巻いてはかる血圧計との成績の比較結果なども不十分なため、「医療用として用いるには不適切」というのが学会の立場です。 ただ、お隣の韓国では2024年に、指輪型の機器が公的医療保険の適用になっています。国内でも、高血圧の兆候をとらえる、ということをうたっている製品も出回っていますね。正確な血圧測定とは違っても、気になる傾向がみられたら、医療機関を受診する。そのためのスクリーニングとして活用する、というのは一つの方法かもしれません。医療機関と家庭での血圧、優先されるのは… ところで質問です。通院したときに医療機関ではかる血圧と、家庭ではかる血圧。診断のときに優先されるのはどちらか、ご存じですか? 実は、優先されるのは家庭ではかる血圧です。学会の治療ガイドラインにもしっかり明記されています。 1カ月ぶりや数カ月ぶりに行う1回の診察室での測定と比べて、家庭での測定は、こまめに確認できて再現性があります。薬を飲みはじめたことの効果を確認したり、季節や環境の変動をとらえたりすることもできる。 診察室では低いけれど、家ではいつも高い、という場合は、家庭で示されている現実を見つめる必要がある、ということでもあります。それほど、家庭ではかる血圧は重要なのです。正しくはかるポイント カフの上下も確認を せっかくはかるなら、できるだけ正確な数値をはかってほしい。そこで、血圧測定のときに知ってほしいポイントをお伝えします。 まず、カフの巻き方は正しいでしょうか。上下さかさまになっていたり、カフが二重巻きになっていたり、しませんか。肘(ひじ)にかかっているのもNGです。上腕のカフは、肘にかからない位置に、チューブが挟まらないように巻いてください。そして腕の位置。肩からまっすぐ前か、やや外側に開いた位置ではかってください。前かがみになっていたりすると、変な圧力がかかってしまいます。 医療機関や薬局、役場などに置いてある自動血圧計を使うときは、椅子の高さにも注意して下さい。測定の位置が心臓の高さになるように、椅子の高さを調節して下さいね。 いろいろと小難しいことを言いましたが、なによりもまずは「いっぺんはかってみる」ことが大事です。しばらくはかってないな、という方は、血圧計を見かけたら、まずははかってみてください。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人鈴木彩子くらし科学医療部次長専門・関心分野医療・健康、脳とこころ、アレルギー関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする