要注意はビニシウス以外にも ブラジル攻略法を筑波大蹴球部が分析2026年6月29日 7時00分分析・筑波大蹴球部 平野翔印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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日本代表やJリーグのクラブで活躍する人材を生み出してきた筑波大蹴球部の分析スタッフが、人工知能(AI)を用いた分析会社「Bepro(ビプロ)」の協力を得て、W杯北中米大会での日本代表の対戦相手を分析する。29日(日本時間30日)の決勝トーナメント1回戦で対戦するのは「サッカー王国」ブラジル。FWビニシウス(レアル・マドリード)がエースだが、他にも警戒すべき選手がいる。 ブラジルは、グループリーグ(1次リーグ)C組を2勝1分け、7得点1失点の首位で突破した。初戦はモロッコと1―1で引き分けたものの、その後はハイチとスコットランドに連続して3―0で勝利。徐々に調子を上げている。ビニシウスへの差別に涙した日本人 W杯から口覆う発言は一発退場に スコットランド戦でブラジルは606本のパスを出し、562本を成功させた。成功率は92.7%。その土台となったのが、DFガブリエル・マガリャンイス(アーセナル)とDFマルキーニョス(パリ・サンジェルマン)のセンターバック(CB)コンビだ。2人合わせて177本のパスを出し、170本を成功。成功率は96.0%に達した。 特徴的なのは、ブラジルが無理に前進しないことだ。 横パスは274本中267本、バックパスは129本すべて成功。相手の守備を動かしながら、前方が開かなければ攻撃をやり直す。一方で、敵陣の攻撃エリアでも115本中100本、87.0%のパスを成功させており、単に後方でボールを回しているわけではない。 日本が前線から無条件に追えば、ブラジルはプレスの背後を積極的に狙う。日本はDFの横パスはある程度許し、中盤へ入る縦パスを狙うことが重要になる。キーパスの中心はパケタ 攻撃の組み立てはFWビニシウスに依存しているわけではない。 キーパス(シュートにつながったパス)はMFルーカス・パケタ(フラメンゴ)が4本、MFブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル)とFWラヤン(ボーンマス)が3本ずつを記録した。パス成功率はパケタが81.8%、ギマランイスが79.5%とチーム平均を下回るが、これはゴールにつながる難度の高いパスを狙った結果とも考えられる。 フィニッシュはビニシウスとFWマテウス・クニャ(マンチェスター・ユナイテッド)に集中した。ビニシウスは7本のシュートを放って5本が枠内、クニャは5本中2本が枠内。2人だけでブラジルの全20本中12本、枠内9本中7本を記録し、3得点すべてを奪った。 特に危険なのが、ブラジルがボールを奪った直後だ。スコットランド戦の先制点はラヤンが相手陣内でボールに働きかけ、ビニシウスへつないだ場面から生まれた。日本は自陣中央でのボールロストを避け、奪われた瞬間に前進を遅らせる準備が欠かせない。クロス対応には難も 一方、スコットランド戦では、サイドからのボールに中盤から遅れて選手がゴール前へ入る形に苦しめられた。スコットランドは全23本のクロスのうち10本を成功させ、セットプレーからも5本のシュートを記録。ブラジルの守備陣と正面から一対一を繰り返すより、外側からゴール前へボールを送り、DFラインの背後や逆サイドを狙う方が得点の可能性は高い。 日本もボールを奪った後、中央で細かくつなぎすぎず、素早くサイドへ展開したい。はやいクロスに前線だけでなく、逆サイドの選手や中盤が遅れて入る。セットプレーも重要な得点源になる。 ブラジルにボールを持たれること自体は問題ではない。中央を閉じ、サイドへ誘導して奪う。攻撃ではブラジルが戻り切る前に外側を使う。王国の強さを正面から受け止めるのではなく、日本の狙った形へ試合を引き込めるかが勝敗を分ける。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません