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大雨のときに発表される情報が新しくなりました。「レベル4氾濫(はんらん)危険警報」「レベル3土砂災害警報」といった言葉を、見聞きする機会が増えています。 警戒レベルの数字をつけてわかりやすくなったはずですが、混乱もあるようです。誤解されやすいポイントと、情報の生かし方について専門家の話も交えて解説します。変更点のおさらい 新しい情報は、大雨シーズンに合わせて5月末に始まった。注意報、警報、特別警報などの種類別に再整理し、危険度が伝わりやすいように「レベル○」を冒頭につけた。レベル4の危険警報ができ、「氾濫」「土砂災害」の名前がついた情報も出るようになった。 「レベル4までに危険な場所から全員避難!」。国や自治体はこう広報している。 レベル5は災害がほぼ起きている状況。手前のレベル3は、移動に時間がかかる高齢者らが避難を始める段階だ。新しい警報・注意報のポイント解説 数字の意味は?何が出たら避難?記事の後半では、「レベル3警報」を飛ばして「レベル4危険警報」が発表されるケースがあることや、津波などレベルがつかない情報があることも解説しています。気象庁が避難を指示するわけではない まず注意したいポイントは、レベルの情報には大きく2種類があることだ。市町村が出す「避難情報」と、気象庁などの「防災気象情報」で、情報の性格が違う。 避難情報は、住民に直接行動を求める情報だ。「高齢者等避難」(レベル3)、「避難指示」(レベル4)、「緊急安全確保」(レベル5)がこれにあたる。以前あった「避難勧告」は、2021年に廃止された。 住民に避難のための立ち退きを指示できるのは市町村長と法律で決まっている。このため、気象庁が避難指示を出すことはない。 もう一方の防災気象情報は、注意報や警報のように気象の状況や見通しを伝える情報で、おもに気象庁が出す。今回見直されたのはこちらのほうだ。 ただ、どちらの情報でも「レベル4の情報が出た。避難を」と同じ言葉で呼びかけられるところに、ややこしさがある。実際、気象庁が避難を指示したかのようなメディアの発信もあった。 「防災気象情報が避難と強く結びつけて広報されていて、混乱が生じかねない」。災害情報が専門の牛山素行・静岡大教授は、こう問題提起する。 本来は災害のおそれの高まりを示す情報であって、情報を受けて取る行動は避難とは限らないからだ。 例えば、外出を見合わせる、危ない場所に近づかない、業務を止めるなど、必要な対応は状況や場面によって変わってくる。防災気象情報は、それぞれの判断材料として生かすべきだと指摘する。「全員避難」だけが選択肢ではない 「レベル4で全員避難」の呼びかけも、牛山さんは「わかりやすくするため、単純化されて伝わっている」と懸念する。 浸水や土砂災害の危険がない場所なら、避難は必要ない。浸水想定区域でも、建物が流されるような場所でなく、浸水しない階ならば、準備のうえとどまることも選択肢になる。 全員避難の呼びかけには「危険な場所から」との補足がつくようになったものの、省略されることもしばしばある。住民全員が避難所に移動するイメージが強く出てしまう。 風水害で亡くなった人は、「逃げ遅れ」ばかりが原因ではない。むしろ半数は屋外で被災していたという。牛山さんの調査で見えた犠牲者の実態 豪雨時は「流れる水に近づくな」 「避難はもちろん重要だが、命や財産を守るために取るべき行動はそれだけではない。レベル4危険警報は災害がいつ起きてもおかしくない状況を告げる情報と受け止め、行動のきっかけにしてほしい」と牛山さん。情報のタイミングが一致しないことも 防災気象情報と避難情報のレベルの数字がそろうとも限らない。防災気象情報はレベル「相当」の情報とされ、避難情報を出すときの目安と位置づけられている。 例えば深夜に大雨が見込まれるとき、警報や危険警報が出る前に、高齢者等避難や避難指示を出すことはあり得る。 逆に、危険警報が出たのに避難指示が出なくても不思議ではない。 防災気象情報は市町村ごとの大まかな単位で出るのに対し、避難情報は地区を絞って出ることも多い。川や崖の近くなど地域の状況を踏まえて、避難の必要性を総合的に判断するためだ。すぐに収まりそうな状況なら、発令を見送ることもあるかもしれない。 警報が出たので早めに避難所に行ったらまだ開いていなかった、ということにならないよう、確認しておきたい。■レベル3を飛ばして、いきな…






