2026年6月23日 10時26分前田伸也印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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通信制高校「N高」「S高」「R高」を運営する「N高グループ」には、大学教授らのアドバイスを受けながら、大学生のような専門の勉強をする部活動がある。約80人いる部員のうち、およそ6割が全日制高校に通う学外生だ。 3月下旬、東京都文京区の東京大学本郷キャンパス福武ラーニングスタジオに、「N高グループ研究部」の部員が集まった。年に2回開く2泊3日の合宿のスタートだ。 部員約50人が、研究成果をまとめたポスターを張り出し、プレゼン発表に臨んだ。 木星と天王星の緯度ごとの物質分布の偏りを観測、戦国武将・武田勝頼の最期に関する一考察、ユキノシタの蛍光や特性、現代国家における財政教育の社会的機能と政治的主体形成――。並んだテーマは、まるで大学の研究者のように専門的だ。入部に選考、アドバイザーに大学教授 2021年に誕生した研究部に入部するには選考がある。学内外から募集し、活動テーマや活動計画の具体性、テーマの独創性、コンテストなどの活動実績を記した書類審査を通過すると、さらにオンラインの面接がある。 選ばれた生徒たちは人文科学、社会科学、広域科学(宇宙、天文など)、数理科学、情報科学、生命医療の6分野に分かれる。 月1回のペースで、アドバイザーの大学教授や大学院生らから、研究や学術活動へのメンタリング(指導)を受けられる。「未来ある若者のために」と、アドバイザーには約200人が登録している。 全国の部員はコミュニケーションツール「Slack」で交流する。部員は学術や研究活動の移動交通費、専門書の購入費、研究機材費などのサポートを学校から受けられる。全日制高校との交流が学びの刺激に 研究担当スタッフの佐々木雄大さん(31)によると、通信制高校のN高グループ生と、全国の全日制の生徒たちの交わりも、学びの刺激を生んでいる。 S高3年の河津奈緒美さん(17)は、白亜紀後期(約1億~7200万年前)に北アメリカに生息したとされる翼竜ケツァルコアトルスを研究。飛行に必要な上昇気流の速度を計算するのに数学の微分積分が必要だとわかり、「慌てて勉強した」。そのとき、全日制高校に通う仲間は、授業を受け宿題をこなしながら、研究に取り組むことを思い浮かべ、「自由に学ぶ私に、基礎学力をおろそかにしてはいけないことを教えてくれる」と感じたという。 一方、東京都内の広尾学園高校3年で、農業の認証制度の効果を研究する長沢有紗さん(17)は「暮らしている地域で価値観が異なる。全国の部員から出る意見を聞くのは、自分の中にある『東京標準』の意識を見直す機会になり、研究への意欲が湧く」と話した。【朝日学生新聞社でも配信中】大学さながらに研究する部活「N高研究部」有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人前田伸也東京社会部|教育担当専門・関心分野大学、高専、通信制高校関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする