聞き手・富岡万葉 写真・芹沢みなほ印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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大阪・心斎橋の騒がしさを東に抜けた先。雑居ビルの6階にひっそりと、しかし熱気がこもる小劇場「ウイングフィールド」(大阪市中央区)があります。オーナーの福本年雄さん(72)は無数の手に支えられ、70人規模の劇場とともに綱渡りの34年間をひょうひょうと歩き、関西の演劇文化を支えてきました。 ――生まれも育ちも島之内だとか。大阪の文化が育まれた場所ですね。 小さい頃、家は居心地が悪く、学校にもなじめない。居場所はどこだろうと思ってました。近所の(日本キリスト教団)島之内教会の牧師さんが1960年代から教会を「島之内小劇場」として文化活動に開放していて、僕もバンドで出させてもらった。終わると、礼拝堂の上のスペースで牧師さんも教会の若い人も交じってしゃべりまくる。借りて終わりじゃない空間ってなかなかないから、いいなってね。 ウイングフィールドがある場所は元々、おやじが所有地で駐車場を始めたのが最初です。僕も番をしました。車の出し入れ以外は暇で、たくさん本を読みました。 当時はバブルで、土地が1坪なんぼという時代。「売れ売れ」と言われる自分の土地を守るために、僕は持ち上がった街づくり計画に参加しました。そこで出会った方々に演劇をはじめとするいろんなことを教わったんです。 駐車場の跡におやじと雑居ビルを建てたのが87年。ワンフロアを自分の住居にしました。演劇をしていた当時のパートナーが「おもろい空間でもつくらへん?」って言い出して、僕も音楽や演劇の場をちょっと意識して。 演劇人たちに相談したら、狭くて天井が低いから劇場は無理やと断られた。唯一、「できるよ」って答えてくれたのが、中島陸郎さんでした。名プロデューサーに「ついていこ」 ――当時の関西は小劇場演劇…この記事は有料記事です。残り1703文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






