沈没艦の引き揚げ品で学ぶトルコとの友好 法隆寺国際高校で特別授業2026年6月13日 9時00分今井邦彦印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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奈良県立法隆寺国際高校(同県斑鳩町)で1日、トルコの海洋考古学者、トゥファン・トゥランルさん(74)が、明治時代に和歌山県沖で沈没したオスマントルコの軍艦・エルトゥールル号をめぐる日本とトルコとの友好の歴史について、特別授業をした。同校の歴史文化科、総合英語科の生徒約300人が、英語での講義に耳を傾けた。 エルトゥールル号は1890(明治23)年、親善使節の任を終えて横浜港から帰途に就いたが、和歌山県串本町沖で台風に遭い、沈没した。600人近い死者が出たが、地元住民らの尽力で69人の生存者が救助され、日本とトルコが友好を深めるきっかけになった。 2007年に来日したトゥランルさんは、翌年から串本町沖でエルトゥールル号の沈没現場を発掘調査するプロジェクトを開始。海中から約8130点の遺物を引き揚げた。「遭難で命を落とした船員らの栄誉をたたえ、日本とトルコの友好を記憶し続けるために調査に取り組んできた」と説明。こうした資料をトルコで練習船に載せ、同国の各地で公開する構想などについても語った。 特別授業は、プロジェクトに協力している奈良大学が企画した。遺物の保存処理を手がけていたトゥランルさんの妻が、21年に死去。文化財の保存科学が専門の今津節生・同大学学長に相談があり、24年から主要な引き揚げ品33点の保存処理を手がけてきた。 今津学長は、トレハロースという糖の一種を使った保存処理法を生徒らに説明。この処理を終えた遺物を5月末に串本町に返還し、新たにライフル銃などの引き揚げ品の保存処理を引き受けたことを紹介した。 授業を受けた総合英語科3年の壺阪時成さん(17)は「昔の和歌山の人たちが正しい選択をしたことが、今のトルコと日本の友好につながっている。私たちも間違いのない選択をしなければと思います」と話した。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人今井邦彦専門記者|歴史・文化財専門・関心分野歴史、考古学、文化財、サブカルチャー関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






