紀州備長炭にするウバメガシの原木の加工を見学する桂天吾さん(右)=和歌山県日高川町、武田憲久撮影

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安定した高い火力や長時間の燃焼、遠赤外線効果などから、焼き鳥やウナギなどの飲食店で重宝される紀州備長炭。産地の和歌山県日高川町で家業を継いだ湯上彰浩さん(38)は上質の炭づくりと向き合っています。原木が豊富な紀伊半島 高知県(土佐備長炭)や宮崎県(日向備長炭)などにも備長炭の産地はあるが、源流は江戸時代に始まった紀州備長炭とされる。 堅さや重さが適したウバメガシの原木が紀伊半島に豊富にあったことから、盛んになった。湯上さんの工房では、約5トンの原木が入る窯で製炭する。落語家の桂天吾さんが「大きいですね」と口にするほどだ。 製炭作業は、伐採したウバメガシを直径約15センチ、長さ2~3メートルにそろえて窯へ立てて入れるところから始まる。窯をれんがと灰で塞ぎ、窯の入り口で薪(まき)を燃やす「口焚(た)き」で温度を上げる。木は乾燥していくと4~5日で自然発火する。 発火後、酸素の量を調節して…