インタビュー性被害の影響は続く でも人生は支配させない サバイバー女性の歩み編集委員・大久保真紀印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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朝日新聞は、子どもたちの心身とその後の人生に甚大な影響を与える性暴力について考える連載「子どもへの性暴力」を、2019年12月から7年にわたり紙面とデジタル版で展開してきました。シリーズを終了するにあたり、第1部「語り始めた当事者」の初回に登場した大分県別府市在住の工藤千恵さん(54)に、その後を振り返ってもらいました。 工藤さんは、8歳のときにそろばん塾の帰りに、道を尋ねてきた見知らぬ男に連れ去られ、性暴力に遭いました。連載が始まった当時は、実名で体験を語る被害者は極めて少なかったですが、工藤さんは実名で顔を隠すことなく、自身の被害体験と、トラウマを抱えながらその後、どのような人生を歩んできたかを語ってくれた方です。笑顔の写真 「光がある」と知りたかったから 当時は、被害者のその後を伝える報道はほとんどありませんでした。たとえば犯人が捕まれば「事件は終わった」と世間は思いがちです。 でも、事件後も被害者の人生は続く。そのことをもっと知ってほしいと思っていたので、企画の趣旨を聞いて取材を受けました。性暴力について、現実を伝えてくれる連載の記事が「私から始まる」と思ったことを覚えています。 記事には、私の笑顔の写真が掲載されました。 一瞬でも被害者の脳裏に焼き付き、どこかで、こうやって笑える日がくると思い出してもらえれば、私の生きている意味、取材を受けた意味があると思いました。 私自身が苦しんでいたときに「光がある」と知りたかったからでもあります。 記事が出た後は、性暴力サバイバーとして発信していたブログにも多くのコメントをもらいました。悪い反応は一つもありませんでした。被害当事者からのメッセージも届き、「私はひとりじゃない」と感じました。 記事によって、私の言葉が全国に広く伝わった、と感じました。それまでは、たったひとりで闘っている感じだったので、記事が出て、心強い仲間ができた気がしました。 最近は性暴力についてのメディア報道も、芸能人も含めて自分の被害体験を語る人も増えました。被害は身近にあり、日常の中でたくさん起きているということが社会に広まってきたと感じます。【関連】「子どもへの性暴力」第1部 語り始めた当事者「私は生き延びた」 実感した日 22年には、東京で行われた…この記事は有料記事です。残り2508文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人大久保真紀編集委員専門・関心分野子ども虐待、性暴力、戦争と平和など関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする