インタビューウクライナ優勢は続くか、小泉悠氏に聞く 「軍事屋」がみるシナリオ印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、戦況に変化が表れている。ロシア軍がウクライナ国内で占領地を拡大するペースが落ちる一方、ウクライナによるロシア領内の奥地への遠距離攻撃が目立つ。今後もウクライナ側に有利な状況で進むのか。小泉悠・東京大先端科学技術研究センター准教授に考えを聞いた。 ――ウクライナが前線でロシア軍を押し返しています。要因は何でしょうか。 断言はできませんが、ロシアの戦争継続に無理が出てきている可能性はあります。 ロシア軍はもともと、構造的な問題を抱えていました。兵士を多数集められても、囚人や、貧しくて教育水準が高くない人が多く含まれています。訓練も時間をかけたものではなく、お粗末なものしかできていないでしょう。 加えて、彼らを率いるべき現場の下士官や将校たちが、この戦争の中で大勢死亡している。予備役の将校の招集は、国民の反発が予想されて政治的に難しい。2023年以降、基本的に優勢に進めてきたロシアの「モデル」に、何らかの無理が生じているのだと思います。 ウクライナ側が、ドローン(無人機)を大量生産できるようになったことや、攻勢にさらされ続けて戦い慣れたことも影響しているでしょう。 また、増え続けてきたロシアの国防費は、26年の予算案で(22年の全面侵攻後で初めて)純減しています。かつインフレが進んでいるので、実質的な購買力はさらに減るはず。そのしわ寄せもどこかに出ているのかもしれません。 テクニカルな変化としては、ロシア軍が(衛星通信網の)「スターリンク」の使用を遮断された影響も大きいです。指揮通信からドローン運用に至るまで、かなり広範に影響が及びます。 ――ウクライナが有利な状況は続くのでしょうか。 そう言い切る材料はまだ見当…この記事は有料記事です。残り1660文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする