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その一件は、世界中で議論を呼んだ。 2月17日、ポルトガルの首都リスボンで行われた欧州チャンピオンズリーグのベンフィカ(ポルトガル)―レアル・マドリード(スペイン)。「コロナ」「犬を食べる」頻発するアジア系への差別 久保建英も訴え レアル・マドリードのブラジル代表FWビニシウスがゴールを決め、ハーフウェーライン付近で試合再開を待っていたときだった。ベンフィカのアルゼンチン代表MFプレスティアーニが近づき、口元をユニホームで覆いながら言葉を投げかけた。 直後、ビニシウスの表情が変わった。主審に駆け寄り、プレスティアーニを指さして、被害を訴えた。主審は笛を吹き、両手首を交差。差別に対応するプロトコルを発動させた。試合は約10分間中断した。対立する主張 何があったのか。試合後、両者の言い分は食い違った。 ビニシウスは「モノ(猿)」という人種差別発言を受けたと主張し、プレスティアーニはSNSで否定した。 欧州サッカー連盟(UEFA)は調査の結果、同性愛嫌悪を含む差別的発言があったとして、4月にプレスティアーニに6試合の出場停止処分を科した。 ビニシウスは近年のサッカー界で特に多くの差別を受けてきた選手だ。 2023年5月のバレンシア戦では、サポーターから「猿」と繰り返し叫ばれ、本人がスタンドに詰め寄って試合が中断。スペインとブラジルの外交問題にまで発展した。 このときはサポーター3人に禁錮刑の有罪判決が下された。スペインのスタジアムでの人種差別が刑事責任として認定された初の事例だった。 24年3月、スペインで行われたスペイン―ブラジルの親善試合は、「人種差別反対」を掲げて実施された。 スローガンは「One Skin(ひとつの肌)」。サッカーを超えた社会的メッセージが込められていた。差別被害続くサッカーブラジル代表 「肌の色で侮辱される」涙の訴え差別でそがれる意欲 試合前日の記者会見でビニシウスは涙ながらに語った。 「これは毎日、毎回起きてい…この記事は有料記事です。残り943文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人岩佐友スポーツ部専門・関心分野サッカー、バレーボール関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする