ストーリー編集委員・武田耕太印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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「何かが、おかしい」 中村千穂さん(56)が、長男太一さん(26)について、そんな思いを強くし始めたのは2004年ごろのことだった。 この年、3歳だった太一さんは、家族で食事した焼き肉店で、腸管出血性大腸菌O(オー)157に感染した。急性脳症、脳出血などが生じて入院。入院中は寝ている時間が多かった。 目に見えて様子がおかしくなったのは、退院して日常生活に戻ってからだ。 出勤する父親を最寄りの駅まで一緒に見送った帰り道。見送ったばかりなのに、「お父さんは?」と尋ねた。「さっき見送ったでしょう?」と言っても、何度も「お父さんは?」と聞いてくる。 「立って」「座って」と言っても、その通りにできない。「あたまかたひざぽん」の歌に合わせて、頭や肩に手が触れていく動作もできなかった。「以前はできていたはずなのに……」。お菓子やおもちゃに執着してほしがるのも、以前にはあまりみられなかったことで、「赤ちゃん返り」のようにも思えた。 物と距離をとることも苦手になったように思えた。玄関の扉にもよくぶつかった。食器棚からコップをとろうとして、ガラス扉に手をぶつけることもあった。ドラマの中で描かれた症状 「これではないか」 ある日、何げなく見ていたテ…この記事は有料記事です。残り2001文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人武田耕太編集委員専門・関心分野医療・健康、こども政策関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする