インタビュー聞き手・吉田純哉印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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サッカーのワールドカップ北中米大会が6月11日に開幕する。米国、カナダ、メキシコの3カ国による共催だが、試合会場の中心となるのが米国だ。1994年大会以来、32年ぶりに米国で開かれる狙いは。史上最強とも言われる日本代表の順位予想は。スポーツライターの木崎伸也さんに聞きました。 ――今大会はワールドカップ初の3カ国共催となります。開催地が決まったのは2018年のことです。 「全104試合の8割弱が米国で行われるので、実質的には米国大会と言えます。米国は2010年に、前回22年大会の招致でカタールに惜敗しています。当時からスタジアムなどのインフラが充実し、サッカービジネスの潜在能力は高く評価されていましたが、大国に反感を持つ国もありました」 「2015年にFIFA(国際サッカー連盟)で理事らの汚職事件が発覚し、開催地の決定方式が変わりました。投票権は、20人あまりの理事から200以上の全加盟国・地域に広がり、民主的になった。米国は、もう負けられないと隣国カナダやメキシコと組んで北中米の支持を固めて、当選にこぎつけました」 ――共催は2002年の日韓大会以来です。 「日韓大会は、政治的に対立する要素のある2カ国が協力して大成功させたので、共催のモデルケースと言われています。今回の3カ国も貿易面などで少なからず問題を抱えていますが、政治的なものとサッカーは切り離されているので、そこまでの影響はないと見ています」 ――米国が攻撃したイランも出場します。イランの1次リーグ3試合は米国内で組まれていますし、決勝トーナメント1回戦で米国と対戦する可能性もあります。 「イラン代表のサポートスタッフが入国できないといった、小さな問題や論争は起こると思います。ただ、大会が始まればサッカーが盛り上がり、政治的な問題は覆い隠されてしまうでしょう。前回大会でも、開催国カタールの人権問題が欧州や米国から批判されましたが、忘れ去られていきました」 ――米国では1994年に単独開催して以来となります。世界経済の中心軸ながら、サッカーでは途上国という印象もありました。 「サッカーにおいて大半のお金が集まっているのは欧州です。ただ、それだけにビジネスは飽和状態にもあります。その点、米国はスポーツにお金を払う文化もあり、サッカービジネスとしても市場開拓の余地が大きい。FIFAも米国進出に本腰を入れています」 「94年大会を機に、北米プロリーグのメジャーリーグ・サッカー(MLS)が創設されました。いまではアルゼンチン代表のリオネル・メッシや、元ドイツ代表のトーマス・ミュラーといった各国のスター選手が来ていて、商業的にも成功を収めつつある。94年時点では畑を耕すような状況でしたが、作物も実ってきたので、今大会は、大きな農場を造って本格的に収穫していこうという局面でしょう」「大会のレベルは間違いなく…」 ――今大会から、本大会の出場枠が32から48に拡大されました。キュラソー、カボベルデ、ヨルダン、ウズベキスタンが初出場します。一方で、競技レベルの低下を心配する声もあります。 「ワールドカップは、欧州と…この記事は有料記事です。残り1113文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人吉田純哉オピニオン編集部専門・関心分野スポーツ、文化、教育関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする