買春の処罰化は、性産業に従事する女性を守るのか 識者が鳴らす警鐘平岡春人印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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法務省で、売春防止法の改正論議が始まりました。焦点の一つが、「買う側」の処罰化を導入するかどうかです。背景にあるのは、性産業に従事する女性の人権を守り被害を減らしたいとの危機感です。一方で、同じ思いながら処罰化に警鐘を鳴らす人たちもいます。なぜでしょうか。連載「オトナの保健室」売春のみ処罰に「不均衡」の声 売春防止法は、金銭などと引き換えに、不特定の相手と性交(陰茎を膣(ちつ)に挿入する行為)することを「売春」と定義、売春のあっせんや管理などの周辺行為を罰する。相手が未成年の場合は、児童買春・児童ポルノ禁止法や児童福祉法が適用されるため、基本的に成人同士での売買春が対象だ。売る側に罰則があるが、買う側には罰則がない。 この立て付けは、不均衡だと批判されてきた。売る側に立たされるのは、ほとんどが女性だ。借金や生活苦といった理由から、本人が望まないまま性産業の現場で働かざるをえないケースが絶えない。【ポイントと課題】「買う側」処罰に賛否 売春防止法の見直し議論 そんな状況が続くなかで、2023年にはホストクラブで女性客が高額のツケを背負い、スカウトを通じて売春に追い込まれる事例が社会問題となった。 昨年はタイ国籍の当時12歳の少女が「マッサージ店」で性的サービスをさせられる事件が発覚。客たちを非難する声が強まった。 売る側のみを検挙する法律は「ゆがんだ構造」で、法改正を通じて買春が問題ある行為だという意識を社会で醸成すべきだとの機運にもつながった。 法務省に設けられた有識者らでの検討会では、売る側の勧誘などに対する罰則と同様、買う側が公衆の面前で声をかけて誘う行為を罰するかどうかなどが議論される見通しだ。 また、売春防止法が規定するのは性交であり、合法と認められている風俗店でおこなわれている性的サービスは、そもそも対象にならない。法務省は買春自体の処罰に慎重とされ、平口洋法相は「国民の自由を不当に制限しないか十分な検討が必要」と国会で答弁している。「買春禁止が有害な影響」とする報告書 20年以上、性産業に従事す…この記事は有料記事です。残り1247文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人平岡春人文化部専門・関心分野音楽、映画、人権関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする