ストーリー「悲しみ比べ」はしない約束 子を亡くした会、つらさの語りも笑顔も2026年6月1日 14時00分上野創印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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横浜市の男女共同参画センター横浜北(青葉区)と横浜(戸塚区)で、子どもを亡くした人の集まりが開かれている。横浜北は隔月開催で母親以外も参加でき、横浜は母親が対象で毎月だ。のぞいてみると、つらい気持ちや本音を語りながら時に笑いも起きる温かい空気だった。 4月19日、青葉区のセンターの部屋には女性4人が集まっていた。 1人が「うちは突然亡くなったから、生き返って戻ってくるかもとか、いまどこにいるのだろうとか、最初は死が受け入れられなかった」と語った。「私自身、死について教わったこともないし……」と話すと、別の人が応じた。 「今となれば自分が死についてもっと学んでおくべきだった。息子のことがなければそんな話は聞きたくないと思っていただろうけど」口外しない、聞くだけでいい 小児がんで娘の史(ふみ)さんを亡くした園部かおるさんが口を開いた。「子どもが教えてくれたのは、死の怖さより生きていることのすばらしさ。それを伝えていきたいな」 園部さんは、集まりを主催するピアサポート(当事者同士が支え合う)グループ「Pilina(ピリナ)」の代表だ。昨春から、偶数月の第3日曜日の午前10時半~正午、予約不要で開いている。毎回の参加者は7人前後。母親が多いが、夫婦の参加もある。 「口外しない」「聞くだけで話さなくてもいい」「アドバイスや『悲しみ比べ』はしない」などの約束事を、最初に読み上げる。園部さんは「安全で安心できる場になるよう心がけています。相手にどう思われるかを気にすることなく話せるように」と言う。「ビール飲んでた」に笑いも 戸塚区のセンターで毎月第4火曜日の午前10時から開くのは「お子さんを亡くしたママのコミュニティ twinkle-mom」。ここも予約は不要だ。5月26日は7人の女性が語り合っていた。 「物を捨てるようになった」「私は増えている。今を大事にしているから」「夫と私は息子の死について反応がまったく違う」「神社は静かだから亡くなった息子と会話しやすい」――。 他のグリーフ(悲嘆)ケアの会に参加した話題にもなり、自分に合う会を見つけたいといった声や、「ここで先輩ママの笑顔を見て自分もそうなれるかなと思った」と話した人もいた。 「会の後のランチが楽しみ」「ビール飲んでたよね」と誰かが言うと、笑いも起きていた。家族関係の苦しさ、性被害の集いも 2021年4月から会を開く河原由美子さん(42)は8年ほど前、3歳の三男を急性脳症で亡くした。自助グループを続けるのは「息子からの宿題と思って」という。「つらいことを糧に、自分らしく明るく人生を楽しむのが会のテーマ」と話す。 二つの集まりは男女共同参画センターが企画する「自助ミーティング」の一環。センターには三つ目の「横浜南」もあり、子どもとの死別のほかにも、家族関係の苦しさ、暴力や性的な被害、依存症がテーマの集まりも。有料の保育もある。問い合わせは電話(045・862・5052)で。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人上野創横浜総局専門・関心分野教育、不登校、病児教育、がん、神奈川県、横浜市関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする