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愛媛県のミカン農家の長男として生まれた赤松政紀(まさき)さん(51)。 県立農業大学校を卒業後、地元である宇和島市の造園会社に就職した。 すぐに家業を継がなかったのは、「ミカンだけでは食べていけない」と思ったから。 27歳で手伝い始めて、改めてその大変さを知った。 48歳になるまで女性と交際したことがなかったが、気にしたことはなかった。 自分が作ったミカンを「おいしい」と言ってもらえることが喜びだったし、趣味であるバックパックの旅に出かければ毎回新たな発見があった。 「人生はそれで十分」と思っていた。 そんな赤松さんに突然、結婚願望が芽生えたのが44歳の時。 いつもは通らない農道を軽トラックで走っていた時のことだ。 前方にいたハトが車に気づいて飛び立つと、もう1羽が後を追うようにして飛んでいった。 その道を通るたびに見かけるハトのつがい。 なぜか無性にうらやましくなって、「自分も結婚したい」と思うようになった。 西日本豪雨でミカン山が被害を受けたこともあり、婚活を始めたのは47歳の時だった。 マッチングアプリは不安だったので、結婚相談所に登録することに。 地元ではなく、あえて大阪市にある相談所を選んだ。 婚活を始めたことを知られるのが恥ずかしかったわけではない。 面会のリクエストを送ることができる件数が毎月100件と多く、可能性が高いと思ったからだ。 大阪に向かう途中、縁結びで知られる島根県の出雲大社にお参りした。 神社の近くにある「稲佐の浜」の砂を持ち歩くと御利益があると聞き、その通りにした。 しかし、相談所に到着していざ登録しようとした時、前年の確定申告書が見当たらない。 年収を確認するのに必要で、それがないと登録できないのだ。 心配性だから、出発前に何度も確認したのに……。 仕方なく、この日は諦めて出直すことにした。 だが、このことが人生を変える「運命の出会い」につながった。100人に1人しか会ってもらえない現実 約1年後、再び大阪の相談所…






