[PR]

米国のオバマ大統領が被爆地・広島を訪れてから、5月27日で10年。前向きに評価する声も日本国内に多い一方、今もわだかまりを抱く人がいる。どうしてなのか。 「今も怒っています」 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員、田中熙巳(てるみ)さん(94)=埼玉県=は、オバマ大統領の広島訪問を思い返すたび、憤りが込み上げるという。日本被団協代表委員の田中熙巳さん。オバマの広島訪問に当時事務局長として立ち会った=2016年5月25日午後2時9分、東京都港区、小玉重隆撮影 当時、日本被団協事務局長だった田中さんは日本政府の招待で、オバマ氏が平和記念公園で原爆死没者慰霊碑に献花し、演説するセレモニーに参列した。 オバマ氏は同席していた坪井直さん(2021年死去)、森重昭さん(今年3月死去)の2人の被爆者と対話した後、田中さんにも声をかけるかに見えた。しかし、オバマ氏は向きを変えて安倍晋三首相とともに原爆ドームの方へ歩み去った。 「でも、怒っているのはそこではない」「何を言いに来たのか」オバマ米大統領(中央右)と言葉を交わす日本被団協代表委員の坪井直さん(中央)。当時事務局長だった田中熙巳さん(右から2人目)らが見守った=2016年5月27日午後6時7分、広島市中区、代表撮影 田中さんが「何事だと思い…