深掘り二階堂友紀 鈴木春香 高橋杏璃印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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刑事裁判をやり直す再審制度の見直し案が、法制審議会(法相の諮問機関)でまとまったのは、今年2月のことだ。 通常の裁判で提出されないまま、検察や警察が保管している証拠がなかなか開示されない。再審開始決定が出ても、検察の不服申し立て(抗告)で審理が長引く。この二つをいかに改善するかが注目されていた。 しかし、政府法案のもとになる法制審案では、証拠開示の範囲が限定され、検察の抗告禁止が見送られた。「冤罪(えんざい)被害者の救済に背を向けた改悪だ」と批判された。 政府が法案を国会に提出する前には、自民党の事前審査で了承を得る手続きがある。審査のための部会は通常は数回以内で終わり、法案が修正されることはない。法務省幹部らは当初、「法制審の答申は変えられない」「最後は押し切ればいい」と語っていた。 ところが、3月下旬に始まった自民党の部会はいつもと違う様相を呈した。多い時には数十人が出席し、法務省幹部らと向き合った。法制審の議事録や法律の逐条解説を広げる議員もいた。 部会は非公開で行われたが、取材によると、議員からは法務・検察への不信が噴き出した。 「問題の本質は法務・検察が自分たちの過ちを認めないところにある」 「反省がないから、てんで違う方向に行った法律を作っている」 「法制審に法務・検察の意向に沿った結論を出させて、自民党を押し切ろうとしている」 部会は5月13日まで計11回、30時間超に及んだ。法務省は3回にわたり法案を修正。法務・検察にとっては想定を超える譲歩となり、一方で冤罪被害者の救済には一歩前進した内容となった。 部会の了承を得た後、法務省の最高幹部は朝日新聞の取材に言った。 「世論と乖離(かいり)していた。おごりがあった」 法務・検察は何を見誤ったのか。再審制度を見直す政府法案の国会審議を前に、法務・検察vs.自民党の攻防の舞台裏を検証しました。法務・検察、三つの「誤算」 再審制度を見直す刑事訴訟法…この記事は有料記事です。残り1887文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人二階堂友紀東京社会部|法務省担当専門・関心分野法と政治と社会 人権 多様性高橋杏璃政治部|自民党の政策など専門・関心分野国内政治、外交安全保障関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする