目線がずれる「内斜視」が増加 スマホの過剰使用と関係はあるのか?桜井林太郎印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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片方の目が目標物を見ているときに、もう一方の目の視線が内側にずれる「内斜視」。スマホの過剰使用との関連が疑われているが、本当にそうなのか。 京都大の研究グループが、2014~19年の診療報酬明細書(レセプト)のデータを使って調べたところ、全国規模で増加傾向がみられ、スマホの世帯普及率と強い相関があることが確認できた。ただ、増加は限定的で、過剰な近見作業が、もともと内斜視になりやすい体質の人の発症を誘発している可能性があるとみている。 研究成果が健康分野の米学術誌に掲載された。 国家レベルの大規模データに基づき内斜視の発生推移を分析したのは初めてという。研究グループは、目の健康を守るために適切なスクリーンタイムを定めるガイドラインの策定など、国や医療機関を交えた社会的な議論を加速させる必要がある、としている。急に目が寄り、物が二重に見える 国内外の臨床現場では10年ほど前から、急に目が内側に寄って物が二重に見えるタイプの内斜視(急性後天共同性内斜視)が、若者を中心に増えていると指摘されている。特にスマホの過剰使用との関連を疑う症例報告が相次いでいる。スマホを控えることで内斜視が軽減されたという報告もある。 ただスマホの普及が直接的に内斜視を増やしているかは、はっきりしていなかった。急性の内斜視は以前から一定数の患者がいて、もともと内斜視になりやすい体質の人が年をとるにつれ目をまっすぐに保てなくなり、発症していることが知られていた。 研究グループは、ほぼ全国民のレセプト情報を集約する国のデータベースを使って、14~19年に「内斜視」に分類される11の病気について、患者数を積み上げた。 その結果、国内における内斜視の年間発生率は、14年は10万人あたり32.26件だったのが、19年に36.61件となり、平均増加率が年2.49%と徐々に増加。内斜視の手術件数も3061件から3743件へと増えていた。新たに内斜視と診断された人の7~8%が手術を受けた計算になる。 ほかの要因の影響を完全には排除できないが、内斜視発生率の増加は、同じ期間のスマホの世帯普及率の推移と強い相関があることが確認された。高齢者では別の神経障害の可能性も ただ、この期間にスマホの世…この記事は有料記事です。残り771文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人桜井林太郎くらし科学医療部専門・関心分野環境・エネルギー、先端技術、医療、科学技術政策関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする