深掘りエアコン設置に値上げの波 ナフサ由来の資材不足、「不安が不安を」野口駿 永野真奈 中野浩至印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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夏を控え、熱中症予防のためにも欠かせないエアコンの設置工事の現場に、中東情勢が影を落としている。石油化学製品の原料「ナフサ」の供給が不安定になっている影響で、資材が品薄になっているという。設置料金の値上げは避けられず、金銭トラブルを心配する声も上がる。カルビー対応に官邸「売名行為だ」 中間製品まで含めナフサ充足強調 東京都心で4日連続の夏日となった5月19日午後。会社事務所として使われている東京都葛飾区の戸建て住宅で、エアコンの設置を請け負う「アイテック」(葛飾区)の平松功陽代表(43)が額に汗を流しながら作業していた。「注文を断る状況、近づいている」 「日に日に状況は悪くなっている。注文を断らざるを得ない状況が近づいている」。エアコン設置に欠かせない資材が足りず、価格も高騰が続き、危機感を募らせている。 配管同士をまとめる化粧テープや、室外機の土台となるプラスチックブロック。配管を通した壁の穴を埋めるパテ……。 特にエアコンと室外機を結ぶ配管を覆うカバーの品不足は深刻だという。よく使われるアイボリーの色の製品は「ほとんどゼロ」と平松さん。 平松さんは、品薄の要因として一部の業者による買い占めがあるとみている。「すっからかんになった店の棚を見て、焦った職人が他の店の商品を買い占め、それを知ったほかの職人がまた買い占めて。不安が不安を呼んでいる状況」という。暑い夏予想 「2027年問題」も 気象庁は、6~8月の平均気温は全国的に平年より「高い」と予想しており、熱中症を防ぐためにも「適切にエアコンを使用してほしい」と呼びかける。またエアコンの省エネ基準が来年4月から厳しくなり、普及モデルの値上がりが確実視される「2027年問題」を控え、駆け込み需要も予想される。 平松さんは「例年7月が設置のピークだが、今年は5月時点で以前の7月に相当する注文が来ている」と話す。 移動に使う車のガソリン代は政府の補助があるとはいえ、年始に比べれば高止まりが続く。そこに品薄を背景とした資材の高騰が加わった結果、設置料金は数カ月前より2割ほど上乗せせざるを得なくなった。 平松さんによれば、周りの業者も同じ対応を取っているといい、消費者の財布へのダメージは避けられない。「今が値上げの頭打ちなのかどうかもわからない」という。「夏を超えられないのでは」 ナフサをめぐり、政府は「総量は足りている」と繰り返し、社会不安の沈静化を図っている。ただ、平松さんは「まだ5月の段階で資材の在庫状況がこれでは厳しい。夏を越えられないのでは」と吐露する。 資材の供給側も先行きを見通せていない。 東京都内の部品問屋で働く男性のもとには、在庫がないか問い合わせる電話が、同じ業者から毎日かかってくる。少しでも手に入れたいと「ホームセンターや金物屋さんに、かたっぱしから聞いて回っているようだ」。 取引があまりなかった業者からも問い合わせが増えているが、5月半ば以降、メーカーからの仕入れは止まったまま。ある大手メーカーは、ホースやパテといった資材について「従来通りの供給が厳しい状況」と5月初めに公表している。 男性は「いつになったら解消するのか、もう先が見えない」と不安を隠さない。「ぼったくり業者が出てくる可能性」 エアコンの設置代金が値上が…この記事は有料記事です。残り457文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人永野真奈東京社会部|ジェンダー担当専門・関心分野ジェンダー、子ども、性暴力中野浩至東京社会部専門・関心分野税務、独占禁止法、事件・事故関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする










