コラム・寄稿悲鳴は「目詰まり」危機認めぬ政権 「平時の演出」に蓄え溶かす時か編集委員・江渕崇印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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記者コラム「多事奏論」 編集委員・江渕崇 突如として「国難突破」を唱え、解散・総選挙に打って出たのは2017年の安倍晋三首相(当時)だった。少子高齢化と北朝鮮の脅威が国難なのだ、と。どちらも難事であることに異論はないし、結果的に与党は大勝したが、打ち出しがあまりに唐突で、「こじつけの大義だったのでは」といまも思う。 では、目前に迫る危機はどうか。ホルムズ海峡発の石油ショックの再来である。 ポテトチップスの包装が色を失うのは、ほんの始まりに過ぎない。石油の代替調達は綱渡りが続く。悪いシナリオが重なれば、日本経済のあちこちが機能停止しかねない。 そうなればまさに国難だ。 高市早苗政権はひたすら「大丈夫」というメッセージを発し続ける。たとえば、ガソリン価格を1リットル約170円に抑える巨額補助金は、石油備蓄と財政の両方を注いだ「平時」の演出と言える。石油製品の「総量は足りている」との立場を貫くのも、「平時」扱いへのこだわりがにじむ。 「この国は戦争をしてはいけない、とよく分かりました。あちこちの前線で弾薬や食糧が尽きたとしても、『総量では足りている』などと言い出しかねない」 エコノミストの鈴木卓実さん(47)は、有事であることを認めない政権の姿勢のせいで、非常時に優先すべき分野に物資が回らないことを危ぶむ。 自身もコロナ感染で腎機能を損ない、1回5時間、週3回の人工透析で命をつなぐ。 透析用チューブなど消耗品の…この記事は有料記事です。残り972文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人江渕崇編集委員|国際経済・日本経済担当専門・関心分野資本主義と民主主義、グローバル経済、テクノロジーと文明関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







