ストーリー久保建英、塩貝健人ら支える代理人 欧州で「選手と同じ熱量」を印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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15日に発表されたサッカーワールドカップ(W杯)北中米大会に臨む日本代表26人のうち5人が、同じ代理人と契約している。ドイツを拠点に選手たちを支える龍後昌弥(りゅうごまさや)さん(34)。欧州の最前線で奮闘する代理人の仕事と覚悟に迫った。 サッカーワールドカップ(W杯)北中米大会の日本代表に、担当する5選手が選ばれた。久保建英、菅原由勢(ゆきなり)、小川航基、瀬古歩夢、塩貝健人。欧州で活躍する選手たちの要望を踏まえ、契約交渉をはじめ、「360度あらゆる角度から支える」のが代理人としてのモットーだ。 ドイツに拠点を移したのは3年前。欧州へ移籍した選手たちの奮闘を日本から見守る日々に、劣等感を抱いた。「このままでは世界で戦えない」。ドイツ代表の現監督やトップ選手を顧客に持つ代理人事務所に飛び込んだ。 2024年夏、日本のサッカー界を揺るがす移籍を手がけた。当時、慶応大2年で、Jリーグのクラブに内定していた塩貝のオランダ行きだ。 本人とは約1時間の面談を5回ほど行った。欧州で挑戦したいという意向を尊重し、大学を休学しての移籍をサポートしたが、Jクラブの関係者の間では物議を醸した。「荒らされた」と不満の声が聞こえた一方、「日本サッカーの発展のために世界に挑んでいる」と理解してくれる人もいた。 当時19歳だった青年の決断を正解にすべく、二人三脚が始まった。 異国の地でホームシックに悩む塩貝のために、料理をつくったことも。昨秋にはケルンの自宅に招き、一緒に練習メニューを考えて3日間の合宿を敢行。自ら集めた大学生のGKやDFを相手にシュート練習を繰り返させた。今年1月にはドイツへの移籍を実現。そして3月、日本代表に初めて選ばれた。欧州挑戦から1年半での飛躍。夜中に本人からの一報を聞き、目頭が熱くなった。慶大休学し欧州へ 「リスク」とり続ける塩貝健人 強気支える信念は年間の半分は出張 欧州を拠点に活動する日本人の代理人はこれまでほとんどいなかった。サッカー界では日本の地位はまだ低い。数十億円が動くこともある移籍交渉では、なめられていると感じることもある。「選手たちが戦っている分、僕も戦わないと」。激しい口調で主張し、電話に意図的に出ないことも。でも顔を合わせれば目を見て握手する。「おまえは日本人らしくない性格だな」。時にそんな言葉を投げかけられる。 どれだけ多くの人とつながっているかが、代理人のステータスだ。1年間の半分は出張。試合の視察やクラブ関係者との会合に明け暮れる。欧州内の移動は主に車を使い、年間の走行距離は地球1周半分の6万キロを超える。 6月に開幕するW杯で、日本代表の躍進を願う。「選手を支えて、歴史が塗りかわる。社会的なインパクトを残した瞬間にやりがいを感じる」。契約する選手が活躍すれば、各国のクラブから問い合わせが来るだろう。大忙しの夏を、楽しみに待つ。文・岩佐友 写真・西岡臣「サッカーで日本一、勉強で東大を」 塩貝健人を育てた監督の指導論個人のチューニング必要 ――2023年に日本からドイツに拠点を移しました。迷いはありませんでしたか。 迷いはありましたが、人生一度きりと思ったんです。日本でやっていても、ドングリの背比べだと感じていました。このままでは、エージェント(代理人)として対等に世界のクラブと戦えない。限界を感じ、ドイツに渡ることを決めました。 欧州に来て良かったのは、選手たちと同じタイムラインで動くことができる点です。選手たちが朝起きた時に、自分も起きている。同じサイクルで生活し、コミュニケーションを取ることが大事だと感じています。 ――代理人としての仕事内容は多岐にわたりますね。 移籍の交渉や契約をまとめあ…この記事は有料記事です。残り2070文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする













