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韓国では、若い世代を中心とした「テキストヒップ」(読書はおしゃれ)と呼ばれる動きが注目されています。20代の読書率は7割を超え、全世代の中で唯一上昇を記録しました。お隣の国で何が起きているのか。東京・神保町の韓国書籍専門店「チェッコリ」店主で、出版社「クオン」社長の金承福さんに聞きました。AI時代に、読むこと、問うこと、考えることとは――。書店や出版の危機が高まる一方、読書のあり方は多様化し、新たな動きも注目されています。AI・要約・映像の時代に「読む」はどう変化していくのか、インタビューシリーズで探ります。Re:Ron特集「AI時代に何を読む?」金承福さん記事のポイント・自己表現の文化のひとつ・民主化運動からの流れ・会員制ブッククラブに注目・つながりたいし、話したい■自己表現の文化のひとつ ――テキストヒップとはそもそもどういった意味でしょうか。 文字どおり、テキストを読む人はヒップ、おしゃれでかっこいいという意味です。3年ほど前から言われ始めたと思います。 韓国の若い人たちは、読書そのものを自分を表す文化としてテキストヒップを捉えている。例えばカフェで本を読むシーン自体がかっこいいと思っていて、それがSNSで上がってくると、自分も同じことをしたくなる。自己表現の文化のひとつなんです。「何を読んでいるか」からその人の興味や価値観、世界観を表します。 とくに若い女性が多い。今は、出版社の社長も女性が多いし、なにより編集者も女性が多いです。 ――韓国のフェミニズム文化が影響している部分もあるのでしょうか。 矛盾するようですが、出版業界の給与が低いという面もあると思います。ただ、書き手も女性が多い。とくに小説や詩の分野で女性が多いですね。そうなると読み手も女性が多くなる。日本もそうなっていくような気もします。 ――ヒップだという感覚はどこから来るものでしょうか。BTSのRMやIVEのウォニョンなど有名アーティストの発信も影響したのでしょうか。 彼らの発信の影響は日本まで来ます。たとえばBTSのメンバーがアップしたSNSに写っている本がほしいと注文が入ります。出版社も動きますね。翻訳出版に向けて競争が激しくなります。彼らが読んでいる本を含めて「BTS本」と呼んでいます。 ――すごい影響力ですね。本を読むことがかっこいいというイメージにもかなり影響したのでしょうか。 ただ、これは今だけの話ではなくて、昔もあったのだと思います。今はSNSで情報の流れもすごく速くて、誰でも時間差なく取り込めるので、今だけの話に聞こえますが、有名人の影響という意味では昔からあったと思います。 韓国ドラマが今のようにはやる前から、放送作家はドラマの中で主人公が本を読む場面を必ず入れていました。韓国では、PPL(プロダクト・プレースメント)というマーケティング手法が昔から盛んでした。実在する本を小道具として登場させます。テレビの制作会社から各出版社に、広告値段表つきの場面説明が送られてきます。 テキストヒップという名前がついたのは最近だけど、読書はかっこいいという現象そのものは前からあるものだと感じています。■民主化運動からの流れ ――それにしても、20代の読書率が75%という韓国文化体育観光省のデータには驚きました。 最近になっていきなり「本を…







