コラム・寄稿熊本地震で見た「ラストワンマイル問題」 支援物資あるのに届かない一般社団法人減災ラボ 代表理事 博士〈工学〉鈴木光「がんばらない減災のすすめ」印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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熊本地震の被災地支援に8月中旬に行ってきました。10年前の震災では被災しながらも炊き出しを続けた熊本県の防災仲間の女性が今回、震度7を観測した宇城市と氷川町で手作りのお弁当を届ける活動をしていて、そのサポートです。女性は飲食店を営むプロなので衛生面は安心。原資はカンパが頼りです。 倒壊した家、屋根にブルーシートをかぶせた家……。こうした場所も見られましたが、氷川町では主に在宅避難が多い地区の公民館で、夕食用にお弁当を配りました。真夏なのに風呂に入れず ある日のメニューは「サラダ、冷やし中華、麻婆ナス」の3品から、好きな1品を選べます。調理が自由にできない環境。「しばらく野菜を食べていなかった」と、特に野菜は喜ばれました。私も盛り付けなどを手伝いました。 この公民館は避難所になっておらず、公的な支援物資は届いていなかったので、お弁当と一緒に支援物資も届けました。子ども用の菓子やペットの餌、常温保存できる野菜ジュースなどです。 お弁当の用意ができると、区長さんが防災無線で知らせてくれます。集まった住民からは「○○さん、まだ来てない? 教えてあげよう」「○○さんの分も持って帰る」という会話もよく聞かれました。 在宅避難は外に出る機会が減りがちなので、近隣の人たちと話す様子も見られました。 「まともにお風呂に入れていない」という方も多かったですが、工夫もありました。真夏なのでペットボトルに水を入れて屋外においておくと、夕方までには温められ、浴槽に入れるといい湯加減だ、という方も。これは私も思いつきませんでした。「みんなどこか我慢している」 北隣の宇城市にも、お弁当と支援物資を届けました。広い駐車場で日陰がないのですが、あっという間に長い列ができました。家は無事でも断水でトイレは流せず、調理するにも限界があります。炊き出しや物資は十分に届いていませんでした。それでも「他の地区の方が被害が大きく、みんなどこか我慢している」とある方は言っていました。 在宅避難だと、避難所にいる…この記事は有料記事です。残り1610文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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