井山裕太碁聖、唯一のタイトル死守 反転攻勢へ「経験を強みに」大出公二印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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平成の囲碁界を席巻した王者が、台頭する後進を迎えて奮闘している。10年前、前人未到の七冠独占を成し遂げた井山裕太碁聖は、第51期碁聖戦五番勝負(新聞囲碁連盟主催)の最終第5局で、挑戦者の佐田篤史七段を破り、七大タイトルで唯一保持する碁聖を死守した。 七大タイトル初挑戦の佐田に、井山は苦しんだ。第1局は黒星スタート。第2局、第3局と連勝して王手をかけたが、第4局を落として最終局へ。 8月21日の第5局は、いつにもまして注目された。2009年10月に20歳で名人を獲得して以来、絶えてなかった無冠転落のピンチに立たされていた。 碁は佐田が実利で先行し、井山が手厚い構えから追い上げる展開に。先行逃げ切りの佐田好みの碁形だ。後がない井山ははやらず、落ち着いていた。 図 佐田は左辺黒1から白4まで交換して下辺に転じ、さらに地を稼ぐ。ここで井山の白10が沈着、重厚な一手だった。「簡単そうに見えて、なかなか打てない手です」とネット解説の大川拓也四段。 目に見えて陣地が増える手ではない。絶対に必要な手でもない。黒10に切られても白Aにつなぎ、黒Bのシチョウは成立しない。 それにもかかわらず打ったのは、左辺の構えを岩のように強固にして、他方面で予想される戦いに遠慮なく傾注できるようにしたのだ。 先を急がず自陣を固める手は、形勢判断によほどの自信がなければ打てない。 「僕には選べません。少しでも得な手を、という思いが働くのがふつうです」と大川四段。白10のあと、佐田は黒Cから右方の白を切り離して攻勢に出たが、左辺の白の岩盤が戦いに大いに寄与し、流れははっきり井山に傾いた。 終局後、井山は「負ければ無冠というのは意識せず臨みました」と語った。「ただ、トップ集団から離れてしまうと、そこに戻るのは大変。なるべく最前線に居続けるのが重要と思っています」 20歳で当時の史上最年少名…この記事は有料記事です。残り1024文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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この記事を書いた人大出公二文化部|囲碁担当専門・関心分野囲碁関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする