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朝日新聞 Business Plus+ 中島耕太郎 プレスリリースは出している。情報もきちんと盛り込んでいる。商品やサービスにも自信がある。それなのに思ったほど読まれない。 企業の広報担当者の多くが一度は経験する悩みではないでしょうか。 筆者は30年近く、朝日新聞社で記者として、また記事を監修するデスクとして仕事をしてきました。毎日のように企業や官公庁、団体から届くプレスリリースを読み、記事になるものと、そうでないものをより分けてきました。 言わば、「プレスリリースを読むプロ」でした。 そして広報部に移り、昨年度、「朝日新聞社が出すプレスリリースの監修者」になりました。 そこで、「プレスリリース改革」を掲げ、同僚と取り組みました。 タイトル(見出し)を練り上げる。サムネイルでひきつける。自社の歴史を盛り込む。魅力的な社員に登場してもらう――そうした工夫を積み重ねていきました。 「プレスリリースを読むプロ」としての経験を生かして取り組んだ結果、プレスリリース配信サービスにおける前年度比で、1本あたりのPV(ページビュー)は5.8倍、年間の総PVは9.7倍になりました。 その経験から強く感じることがあります。 読まれないリリースには共通点があります。 それは情報が不足していることではありません。むしろ情報は十分に入っています。 問題は、「なぜ、その商品やサービスを世の中に問うのか」が見えないことです。 記者や編集者、あるいは一般の読者が知りたいのは、商品や機能の紹介にとどまりません。商品やサービス開発の背景にどんな社会課題があり、どんな人の思いがあり、なぜその企業が取り組むのかという「物語」です。 では、どうすれば物語を示すことができるのでしょうか。 鍵になるのが、「ニュースを読む力」です。世の潮流を感じ取っていなければ、タイムリーなプレスリリースは発信できません。 社会の変化を理解していなければ、自社の商品や取り組みがどのような意味を持つのかを説明することはできません。 広報の仕事は、会社の情報を発信することだけではありません。社会との接点を見つけ、自社の価値を問うことです。 いま求められているのは、「情報を出す力」ではなく、「届ける力」。プレスリリースは、企業が社会に対して発するメッセージそのものです。 広報担当者は世の流れを感じ取り、自社の価値を社会に向かって翻訳する存在でありたいと思っています。【オンラインセミナー】2026年10月5日に開催 法人のお客様向けにセミナーや解説記事をお届けする「朝日新聞 Business Plus+」では、2026年10月5日午後2時から、広報部長代理・中島耕太郎のオンラインセミナーを開きます。 朝日新聞社はなぜプレスリリース改革によって大きく成果を伸ばすことができたのか。記者として、デスクとして、そして広報担当者として見てきた数多くの実例をもとに、読みたくなるプレスリリースの作り方をお伝えします。 セミナーの詳細やお申し込みはhttps://digital.asahi.com/houjin/business-plus/seminar/20261005/から。朝日新聞 Business Plus +とは「朝日新聞 Business Plus +」は法人会員向け特典として提供するサービスです。日々のニュースと学びをつなぎ、ビジネスパーソンが時代を読み解く力を高める知的な場を提供します。専門記者ならではの視点で、世界情勢・政治・経済・AI などの最新動向を、オンラインセミナーやワンポイント解説記事でお届けします。