深掘り秋山 訓子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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【GLOBE特集】たたかう図書館(2)=全4回 公共図書館や学校図書館の本が異議申し立てを受け、撤去される「禁書」が起きているアメリカ。多くの司書が疲弊し、時には退職に追い込まれる事態にも発展している。中でもフロリダ州とテキサス州は、学校で禁書が起きた件数が多い地域だ。 フロリダ州に住むジュリー・ミラーさん(45)は2023年まで公立高校の図書館司書だった。だが、「禁書」を求める活動に翻弄(ほんろう)され、高校を去ることになった。退職に至るまでの経緯を聞いた。「夢の職業」だったのに…… 私は元々、高校教師だった。高校の図書館には司書がいるところと、いないところがあり、その違いは大きいと感じた。図書館は、ただ本が置いてある場所ではなく、生徒の学びが変わる場だ。図書館から生徒を支えたいと考え、大学院に入って資格をとり、働き始めた。まさに夢の職業で、生徒の相談に乗り、学習を支援し、読書活動を企画した。 21年11月、校長からジョージ・M・ジョンソンの「All Boys Aren’t Blue」(性的少数者の黒人作家の回顧録。アメリカの多くの図書館で禁書の対象になっている)が問題だと言われた。匿名で抗議があったようだ。根拠として示されたフロリダ州法は、学校の敷地内でポルノを配布したり、児童ポルノを作成したりする行為を取り締まるものだった。 作品を改めて読んだが、高校図書館に置く意味はあると思った。性的経験を書いた箇所や、読んでいて少し居心地が悪くなる箇所もあるが、それらは読者を興奮させるために書かれたものではない。著者は自分の経験を書く理由を、「性的同意」とは何かを伝えるためだと説明している。 アメリカの学校は、包括的な性教育が十分ではなく、しかも多くは異性愛を前提にしている。同性愛やトランスジェンダーの若者には、自分に関係する情報がない。だから著者は経験を書くことで、その空白を埋めようとしたのだ。私は、この作品は自己理解と同意についての教育だと考えた。しかし校長は自ら異議申し立ての手続きを進めた。 本では文脈が大事だ。異議申…この記事は有料記事です。残り1842文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






