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中東情勢の影響で、各地で自治体指定のごみ袋が品薄というニュースを目にします。ごみ袋の買いだめを控えるよう求める自治体もちらほら。ところで、ごみ袋といえばポリ袋だと思っている人が多いのではないでしょうか。記者が暮らす広島市では、燃えるごみのごみ袋に、「紙袋」も使うことができます。調べると、最近までポリ袋の使用は認められてなかったことがわかりました。(朝日新聞広島総局・木野村隆宏)紙袋の山今年の4月に広島市に赴任してきた記者。仕事や生活に慣れてきた頃、先輩記者から連絡がありました。「広島市は燃えるごみを紙袋でしか出せなかったらしい」「えっ、そうなの」自身はポリ袋で出していて全く気づかなかった記者は、早速、燃えるごみの回収日に近くのごみ収集場を訪ねてみました。近所の収集場をいくつかめぐってみると、見慣れぬ光景が。道端には「可燃ごみ専用」と書かれ、パンパンになった紙袋が置いてあります。買い物の時に使ったとみられる小売店の紙袋のようなものもありました。一方で、ポリ袋の姿が見えない収集場もありました。これまで静岡、京都、香川で暮らしてきた記者ですが、いずれもごみを出すときはポリ袋。紙袋で燃えるごみを回収する地域は見たことがありませんでした。理由を求め、広島市役所を訪ねました。10年ほど前までポリ袋は使えず「広島市だと、紙袋が当たり前と思っている人が多いです」市環境政策課の石井修課長が教えてくれました。石井さんによると、紙製のごみ袋の歴史は今から50年ほど前、広島市が「ごみ非常事態宣言」を出したことに始まります。高度経済成長期の1970年代から、市内のごみの量が急増。1970年に2600トンだった1日あたりのごみの排出量が3年後の1973年には約2倍の4300トンとなり、焼却施設の処理能力を上回る状態に陥っていました。そこで市は1975年に非常事態宣言を出し、それまで分別の定めがなかったごみについて、5種類の分類を決定しました。その際「家庭生活にポリ袋が普及していない」「市のごみ焼却炉の能力が低く、ポリ袋燃焼時の熱量に耐えられない」などの理由から、燃えるごみの袋は「紙袋のみ」と決められました。その後、施設の建て替えなどの結果、市内のごみ焼却炉の性能は向上しましたが、ごみ袋に変更はありませんでした。その理由について、石井さんは「変更を求める声がなかったからではないか」と話します。2010年に市が実施したアンケートで、ポリ袋への変更への賛否を尋ねたところ、賛成と反対がどちらも約3割と拮抗(きっこう)していました。ただ、雨の日は紙袋がぬれて破れてしまうことからポリ袋でごみを出す人もおり、市は黙認して回収している状況となっていました。転機となったのは2018年、地元紙が、燃えるごみの出し方のルールがあいまいになっている問題を取り上げたことでした。市は規定の変更に着手。11月からは、燃えるごみの回収にはポリ袋か紙袋のどちらかも使用できることになりました。現在、広島市には指定のごみ袋はなく、燃えるごみは、紙袋かポリ袋に入れて出せることになっています。広島市民に根付く紙袋変更後、市民の反応はどうだったのでしょうか。紙製ごみ袋を製造、販売する大昭和紙工産業(静岡県)によると、主に広島市内で販売している紙製ごみ袋について、販売数量は2018年から減少傾向にあるといい、ポリ袋に移行する人も一定数いるようです。一方で、広島市が2022年度に実施したアンケートでは、根強い人気も伺えます。可燃ごみに使用するごみ袋について尋ねると(複数回答可)、透明または半透明ポリ袋と答えた人が33.8%、中身の見えないポリ袋が8.1%に対して、紙袋と答えた人は79.7%でした。石井さんの住む地域でも紙袋とポリ袋の使用率は「半々か紙袋の方が多いくらい」とのこと。市民の中で紙袋の利用が当たり前になっていることなどから、今後も紙袋とポリ袋の併用を認めていく方針と話しています。ニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel