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AKB48で5年間活動した長久玲奈さん(26)は、シンガー・ソングライターとして活動を続けている。「なんで音楽をやっているんだろう」。そんな自問自答を経て、9月には自身最大規模のワンマンライブに挑む。夢かなえるためAKB48へ 7月19日、大阪・梅田。ライブハウスのステージに立った長さんは、ギターを抱えながら客席に語りかけた。 「過去の自分に負けているとか、すごく気にしている時期もあって……」 そんな思いを重ねて作ったという楽曲「step」を歌った。 音楽との出会いは小学5年生のころだった。シンガー・ソングライターのYUIに憧れ、父の影響もありアコースティックギターを始めた。 「シンガー・ソングライターになる」という夢に一歩でも近づこうと飛び込んだのがAKB48だった。アイドル生活「濃い時間」 47都道府県の代表1人ずつで結成された「チーム8(エイト)」に、福井県代表として加入した。中学2年のときだ。 コンサートやイベントでは、特技のギター演奏を披露した。「会いに行くアイドル」というチーム8のコンセプトの下、全国を回り、多くの人の前で歌う経験を積んだ。 憧れていたYUIも若くしてデビューしていたことから、10代のうちに次の道へ進みたいという思いが強くなり、高校3年の終わりにAKB48を卒業した。 「本当に濃い時間でした。アイドルとして活動した5年間があるから、今の自分があると思います」音楽活動に迷いも AKB48を卒業した19年からは、ライブハウスでの弾き語りやバンド編成での公演など音楽活動に没頭した。 一方で、気持ちに迷いも生まれた。新型コロナ禍と重なった時期には、自分の将来や音楽との向き合い方を考える時間が増えた。 「自分はなんで音楽をやっているんだろう」 勉強が得意ではなく、ギターが弾けるからとりあえず音楽をやっているだけなのではないか。そんな自問自答を繰り返した。 昨年春、25歳になったのを機に「3カ月ほど休もう」と考えていたとき、新たな音楽仲間との出会いがあった。「もっと音楽を頑張りたい」と再び気持ちにエンジンがかかった。「自分を作りすぎないこと」大切に 昨年9月のライブを皮切りに、ワンマンライブやツアーを重ねる中で、再び音楽に向き合う気持ちが強まっていったという。 その成果の一つが新作のミニアルバム「Palette」だ。 タイトルには、さまざまな出会いや経験が重なってできた作品という思いを込めた。この1年で出会った人たちや得た経験を楽曲に反映した。 大切にしているのは「自分を作りすぎないこと」。元アイドルという経歴からキラキラしたイメージを持たれることもあるが、心情や社会の出来事を歌う楽曲が好きだという。 次の大きな挑戦となるのが、9月5日に控えたツアーのファイナルライブだ。 会場となる東京・渋谷のライブハウス「渋谷WWW」は自身最大規模。「人生を懸けたい。チケットを完売させて、ファンのみんなに今までの感謝を伝えたい」と意気込む。 その先に、さらに大きな舞台を見据える。 「武道館に立つのが夢です」◇長久玲奈(ちょう・くれな) 2000年5月11日生まれ、福井県出身。14年4月、AKB48に「チーム8福井県代表」として加入し、「くれにゃん」の愛称で親しまれた。19年2月のAKB48卒業後は、作詞作曲を手がけたオリジナル曲を発表し、ライブを中心に音楽活動を続けている。