インタビュー熊本地震の被災地の光景、なぜ変わらない 瀬尾夏美さんが思うこと聞き手・田中聡子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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酷暑、ライフラインの寸断、劣悪な環境の避難所――。7月28日に最大震度7を記録した熊本の被災者の人たちが過酷な状況に置かれています。東日本大震災や能登半島地震の被災者たちと関わり続けている作家の瀬尾夏美さんは、「人を大事にしない日本の構造」が被災者の環境をさらに厳しくしていると指摘します。雑魚寝、エアコンなし、車中泊… ――避難所の環境の過酷さが問題になっています。 床に雑魚寝したり、クーラーがなかったり、プライバシーが確保されなかったり。避難所で過ごすのが難しい人たちにとって、車中泊が当たり前の選択肢になり、亡くなってしまう人もいます。 大きな災害があるたびに毎回問題視されてきたのに、今回も同じことが繰り返されている。人権意識が欠如しているとしか思えません。高齢者や、病気や障害のある人など、住み慣れた環境でやっと生活をしていた人にとっては、命を落とす危機的な状況です。このままでは災害関連死が増えてしまいます。 「人の命を大切にする」「一人ひとりを尊重する」ということを最優先にすべきです。被災後も生活は続く ――避難環境だけでなく、家やお店がめちゃくちゃになったり、水も電気もなかったり。何もかもいやになって絶望してしまいそうです。 東北や能登で被災した人たちからよく聞いたのは、被災後しばらくのことについて、「あまり記憶がない」という話です。被災した瞬間のことは鮮明に覚えていても、その後の記憶が飛んでいると言います。きっと、それくらい生きるのに必死だったのだと思います。 熊本で被災した人も、今はそういう状態なのではないでしょうか。水を運んだり、誰かのケアをしたり、片付けをしたり。生きていくための実務がたくさんあります。 ――厳しい状況でも前を向いているんですね。 「前向き」とかではないんじ…この記事は有料記事です。残り1641文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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