ストーリー2026年8月7日 12時00分土井良典印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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あのころの自分には想像できなかった。この夏、あこがれの甲子園で、野球部員として、応援団を引っ張る一人だ。 八幡商の三浦瑳友(さすけ)(3年)は中2の夏、一度は野球をやめた。 楽しむことを大事にした軟式野球部に所属していた。公式戦で勝った記憶はない。過疎地ではないが、同学年は自分だけ。小学校の仲間は勝てるクラブに散っていた。 野球は好きだ。しかし1人では続けられない。クラブチームに入ろうか。「きっと練習についていけないな」 中学卒業までの1年半は「帰宅部」だった。午後4時から、ごはんと風呂を挟んで就寝する午前1時ごろまでゲームざんまい。ラーメンや菓子をたくさん食べていたら、おなかに見えていた腹筋の凹凸はみるみる消えた。 高校入学が転機になった。野球の体験入部にふと顔を出したら、夢中になれた。 復帰後のある試合。「本塁打なら、焼肉ごちそうや」と先輩に言われた。「打てるっしょ」。強がったが全打席三振した。 練習場の周りを走るトレーニングでは、3周がノルマだが「1.5周でギブ(アップ)でした」。 歯がゆかった。始発電車に乗って朝練に通い、夜は自主練習に励んだ。80キロあった体重は7キロ減。腹筋の凹凸も戻った。 「ゲームしている時ってほぼ1人。でも、野球ってみんなと一緒に協力してやる。ちゃんと生きている実感がする。達成感も違う」 甲子園練習の日、グラウンドで泥だらけになった。「ハッスルしすぎました。もう体、洗いたくないです」。そう笑った。 卒業した葉山中(滋賀県栗東市)の野球部は、国が進める部活動の地域展開で、もうなくなった。地域のクラブで後輩たちが野球をしている。 甲子園に出場したチームの一員として試合はアルプス席から応援する。地元の後輩たちにはこう伝えたい。「どんな状況からでも、人間やれる」有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人土井良典スポーツ部専門・関心分野政治行政、就職氷河期世代、犬との暮らし関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする









