冤罪生む身体拘束「裁判所は役割果たして」大川原化工機元役員が訴え2026年7月30日 20時37分二階堂友紀印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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新しい刑事手続きのあり方を検討している法務省の研究会は30日、「大川原化工機」の冤罪(えんざい)事件で不当な身柄の拘束を受けた元役員の島田順司さんらからヒアリングをした。島田さんは「保釈は例外ではなく原則であることを徹底していただきたい」と述べたという。 研究会は非公開で行われた。終了後に取材に応じた同委員の河津博史・日本弁護士連合会刑事調査室長らによると、島田さんは332日間にわたった拘束を振り返り、「誰の身にも起こり得る事件だ」と話した。 自身の経験から、取り調べでは強い心理的圧迫を受けるため、やり取りを正確に記憶するのは難しいと説明。取り調べの録音・録画(可視化)を全事件の全過程で義務化するとともに、容疑者や被告がメモを取ったり録音したりすることを許可する必要性を訴えた。 そのうえで「冤罪(えんざい)は、長期の身体拘束によって精神的に追い詰められた人が、事実に反する供述をしてしまう構造によっても生まれる」と分析。裁判所に対し、「身体の自由を守る最後の砦(とりで)」としての役割を果たすよう求めたという。【大川原化工機事件とは】逮捕まで291回聴取された従業員50人 融資止まり、離れた取引先 この日は甲斐芳文・元大分県警刑事部長へのヒアリングも行われた。終了後の法務省の説明によると、甲斐氏は取り調べとは「傾聴」だとしたうえで、録音・録画によって組織犯罪などの解明が難しくなるとの見解を示した。全事件で録音・録画を行うのは「人的・物的な負担が重い」とも述べたという。 取り調べの可視化は、自白を得ることに偏重した捜査からの脱却をめざし、2016年の改正刑事訴訟法で導入され、19年に施行された。義務化の範囲が刑事裁判が開かれる事件の数%にとどまったことから、改正法の付則に3年後の再検討が盛り込まれた。これを受け、法務省は22年に前身の協議会を、昨年12月にこの研究会を立ち上げたが、いまだに見直しは実現していない。【研究会の課題】「黙秘したらええやん」は不適正 取り調べ可視化の義務化は広がるか 研究会では、可視化を義務づける範囲の拡大のほか、捜査に協力してもらう見返りに刑事責任を減免する「司法取引」の新方式導入や、取り調べへの弁護士の立ち会いなどが課題となっている。 河津弁護士は記者団に対し、「スピード感をもって検討を進める必要がある。特に取り調べの録音・録画については、速やかな全事件・全過程での義務づけが必要だ」と語った。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人二階堂友紀東京社会部|法務省担当専門・関心分野法と政治と社会 人権 多様性関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






