コラム・寄稿季節で変わる血圧「夏は低め」の落とし穴 夜間に高いと心臓に負担も2026年7月27日 7時00分日本高血圧学会 柴田茂・帝京大学教授 構成・鈴木彩子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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みなさん、血圧をはかりましたか? 今回は「夏と血圧」がテーマです。夏場に注意した方がよいのは、夜間の高血圧だといいます。日本高血圧学会副理事長の柴田茂・帝京大学教授(腎臓内科)に語っていただきます。 ◇ 血圧は季節によって変動する、と聞いたことはありますか? 寒い冬になると、血圧が高くなる、と実感したことのある人は多いかもしれません。 では、夏はどうか。 冬場と比べると、夏場の収縮期血圧は、5~7mmHgほど下がるといわれています。一般に、夏は血圧が低くなるのです。 ところが、夜間に限ってみると、状況が変わります。夏の夜は血圧が下がりにくい 通常、私たちの血圧は、日中に高くなり、夜眠っている間は10~20%ほど低くなります。夜間は副交感神経が優位になって、心臓の働きが穏やかになり、心拍数が減り、つくられる尿の量も減ります。 ところが、夜になっても血圧が下がりにくい「夜間高血圧」が、夏場は特に増えるのです。 理由の一つは、夜になっても気温が下がらず、寝苦しくてよく眠れないことが影響していると考えられています。 また、日中の不適切な塩分摂取も、夜間高血圧につながります。とりすぎてしまった塩分を体の外に出すために、眠っている間も心臓が一生懸命はたらいて尿をつくろうとするために、血圧が下がらないのです。血圧の薬、減らしすぎると そしてもう一つ。高血圧を治療中の人の場合、「夏は血圧が低くなるから」といって、血圧を下げる薬を減らすことがあります。ところが、薬を減らしすぎてしまうと、夜間の高血圧につながってしまいます。中でも、利尿作用のある薬を減らしすぎると、眠っている間の血圧が十分に下がらない原因になるのです。 夜間高血圧は、眠っている間も心臓が休まらない状況ですから、心臓への負荷が大きい。最近の研究で、夜間高血圧は、脳卒中や心疾患のリスクを高めることもわかってきています。「寝苦しい」はNG 塩分のとりすぎも注意 そこで、夏の夜間高血圧を防ぐためのポイントです。 まず、室温を適切に管理すること。クーラーや扇風機なども上手に使って、寝苦しくない環境を整えましょう。 そして、日中の塩分のとりすぎに注意して下さい。1日に必要な塩分量は、3食の食事から十分に摂取できることがほとんどです。熱中症対策として市販されている、塩あめや塩分チャージのタブレット菓子も、血圧が高めの人は要注意です。 高血圧を治療中の人は、できれば夜間の血圧をはかってみてください。最近では、眠っている間の血圧をはかることができる血圧計も市販されていますね。 季節に応じて、薬の飲み方を調節することは、決して悪いことではありません。主治医と相談しながら、ご自身にあった飲み方を探してみて下さい。 そして、夏に薬の飲み方を変えた場合には、寒くなる時期に、あらためて飲み方を見直すことをお忘れなく。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人鈴木彩子くらし科学医療部次長専門・関心分野医療・健康、脳とこころ、アレルギー関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする