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長谷川育美のキュアット解決! 連載「キュアット解決!」では放送中のアニメ「名探偵プリキュア!」(ABCテレビ・テレビ朝日系、日曜朝8時30分)のキャストが月に1度、思いを語ります。 ついにその姿を現した、キュアエクレール。変身したのは「パティスリーチュチュ」のパティシエである16歳の少女、帆羽くれあでした。 演じるのは長谷川育美さん。放送開始から約半年、共演者にもその正体を伏せてきたそうです。 ◇ちょっと抜けたところに魅力 とにかく第26話は、ワクワクと喜びでいっぱいでした。待ちに待った変身、待ちに待ったキュアット探偵事務所のみんなとの合流が、ついにかないました。 記憶を取り戻すまでのくれあは、普通のパティシエの女の子。「お客さんを笑顔にしたい」「幸せにしてあげたい」という思いを持ちながら過ごしている子です。 プリキュアになったら、みんなを幸せにするために、「私が救いたい」という気持ちが乗ってくる。今までのくれあに、りりしさや正義感が加わるようなイメージで演じています。 これまでの印象とは、ギャップもあります。「私、強いから!」と自分で言うとは、想像していませんでした。一方で、力とスピードに慣れていなくて、目が回ってしまうポンコツなところもある。 完璧になりきらない、ちょっと抜けたところのあるキャラクターに、私はすごく魅力を感じます。このギャップのおかげで、より一層好きになりました。キュアエクレールは面白いって。 変身シーンにはバレエの動きが入っていて、キュアアンサーやキュアミスティック、キュアアルカナ・シャドウとも違った雰囲気です。アフレコの時にも見とれてしまうぐらい、かわいくて、きれい。収録の段階では完成した変身シーンを見ていないので、放送が楽しみです。ふーん、エクレールじゃん 小学生のめいっこが、私がくれあ役で出演しているからということで、「たんプリ」を見てくれていて。「キュアエクレールは誰かな」と楽しんでくれています。 この間、めいと会った時、「たんプリ」のレトルトカレーが実家に置いてあって、開けてみると付録のキラキラシールにキュアエクレールがいたんです。くれあがキュアエクレールであることは秘密だったので、私は「ふーん、エクレールじゃん」ぐらいの反応をしていて……(笑)。 同世代がお母さんになる世代なので、ママになった友達からもよく、「育ちゃんはプリキュアにならないの?」とか「長谷川はエクレールやるって信じてるから」と言われて、ごまかしています。 みんながすごく楽しみにしてくれていたので、早く「プリキュアになったよ!」と伝えたいですね。【正体を伏せていました】南條愛乃、プリルンの覚悟にズキューン 「ライブ嫌い」も変える応援 ◇「帆羽さん怪しいよね」 オーディションの時には、正体を秘密にするとは全く知りませんでした。合格の知らせと同時に、キュアエクレール役であることは「共演者を含めて全員に秘密でお願いします」と聞きました。 ですから合格からここまで、実感がないまま過ごしてきました。 くれあの初登場は第2話でしたが、あの時はキャスト全員がくれあがキュアエクレールだとは知らない状態で、みんなが何を疑うわけでもなく、私もただの店員さん、という感じで現場にいました。 シリーズディレクターの川崎弘二さんが、収録前に「くれあさんはパティスリーチュチュの店員さんで……」とお話しをしてくださったのですが、私とは全然目が合いませんでしたね(笑)。プロデューサーの荒牧壮也さんとも目が合わない。みんなが隠し通そうとしているからか、誰とも目が合いませんでした。 でも第1話の放送が始まった段階で、オープニング映像に映るくれあを見て「この子がキュアエクレールじゃないか」と推理している人がネットにはいて、めっちゃすごいと思いました。 私だったら、後ろに立っているくれあより、手前に大きく映る来栖エリザさんに目が行きます。皆さんの探偵ぶりには、びっくりしました。 収録現場では、プリキュア役の皆さんは、結構早い段階でキュアエクレール役が私だと知っているはずですが、知らないふりをしてくれていました。最後まで知らなかったのは、ジェット先輩役の梶裕貴(かじ・ゆうき)さんと怪盗団ファントム役の皆さん。 くれあが初めてフィーチャーされた第17話の収録で、待ち時間になった瞬間、梶さんから「帆羽さん怪しいよね」と投げかけられました。 台本の表紙に描かれたキュアエクレールのイラストを見ながら私のせりふを聞いていたそうで、「声を聞いたら、めっちゃエクレール声なんだよね」と言われて。実際とってもうれしいのに、「え、そうですかね?」とか、ごまかして(笑)。言えなくてもどかしかったです。【スタジオの雑談は】悩んでるだけじゃ始まらないよ! 千賀光莉、あんなと踏み出す一歩 序盤のストーリーも、実はあまり見ないようにしていました。くれあぐらいの頻度で登場する役のキャストだったら、「たんプリ」のことを知りすぎているのも怪しいからです。キャスト同士の雑談でバレたらもったいないので、徹底的に隠し通そうと思っていました。 ◇皆さんの推理をずっと見て…… 第21話からは、くれあを含めて4人の登場人物が1人ずつ登場して、誰がキュアエクレールかを視聴者に推理してもらう仕掛けが始まりました。それぞれのエピソードで4人みんなに魅力がありました。 第25話は、最後まで誰がキュアエクレールか分からない作りになっていますよね。あまりにも4人とも変身しそうな勢いでラストに向かっていくから、「実は私が知らされていないだけで、プリキュアが4人増えるのか……?」とも思いました。 見てくれている人の数だけ、様々な推理があったと思います。私自身も、ここまで、その様子をずっと見ていました。皆さんに〝キュアエクレール素敵!〟と思ってもらえるように、誠心誠意務めなければとさらに決意を固めました。 こうしてキュアエクレールの正体が分かりましたが、たんプリはまだ「中盤」です。どうして森亜るるかは、キュアエクレールを倒したいのか。まだまだ秘密はあって、ここからまた物語が動いていきます。【重要なヒントも】キュアアルカナ・シャドウの言葉、すべて真実? 東山奈央が誘う迷宮 ある日の収録で聞いた、くれあの過去には、「えーっ」と驚きました。早速キュアアンサー役の千賀光莉(せんが・ひかり)ちゃんにも伝えたら、同じように「えーっ」と(笑)。知れば知るほど謎ばかり増えるんです。 とにかく私が秘密を隠し通すターンは終わったので、これからは私も謎を推理しながら「名探偵プリキュア!」を楽しみたいです。 ◇これもまた、心のきらめき くれあは「心のきらめき」を大切にしています。第17話で、明智あんなちゃんに「さみしさや悲しみも、大切なものだと思う」と語りかける場面がありました。すごく響いた言葉でした。 私が原動力にしている感情は、「悔しさ」なんです。 声優は常に競争で、オーディションで選ばれなかった時は悔しい思いをしますし、自分にない輝きを持つ人に、「素敵だな」「うらやましいな」と思うこともあります。 声優という仕事をする上で、「悔しい」という気持ちがなくなったら、自分が停滞するような気がしています。 昔から負けず嫌いなのも、大きいかもしれません。 ただ本来は「悔しさ」って、嫌な気持ちでもあるじゃないですか。ないほうが楽しいかもしれない。 でも、くれあのように「きらめき」と表現してくれたら、悔しさも意味のあることで、邪魔なものと思わなくていい、その先に成長があると思えてくる。 「心のきらめき」という言葉のおかげで、気持ちが楽になる。その言葉に助けられる人もたくさんいるんだろうなって思います。