インタビュー染谷将太は「生きながら死んでるかも」 不穏なコンビニで店員演じる2026年7月24日 8時00分平岡春人印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
[PR]
目をつむってみけんにしわを寄せたり、記者の後ろに広がる天井を眺めたりしながら、言葉を探すように記者の質問に答えていく。 「○○と言いますか、うーん、何ですかねぇ……」 口調は静かだけれど、自分なりの言葉を紡ごうとする姿は、自身が演じる本作の主人公とかけ離れている。 コンビニを舞台とする、コメディーとホラーの中間のような作品。副店長の堺は店内で同じあいさつ、同じ作業をただ繰り返す。うつろな表情で、自らの意思がないかのように当たり障りのないことばかり言う。新人店員(唐田えりか)との交流を経て、少しずつ未来に希望を持つ方法や笑顔を取り戻していくが、他方でオーナー(西村まさ彦)が段々と狂気を帯びていく。 今年のベルリン国際映画祭フォーラム部門で上映され、批評家団体が独自に選ぶ国際批評家連盟賞を受賞した。 これが長編デビュー作の岩崎裕介監督から、堺は「生きながら死んでいるような人物だ」と説明された。生きながら死んでいるような状態を、「自分に起きていることや、自分の中にわき起こった感情に対して、どこか他人事のように捉える」演技を通じて表現したと語る。うつろな表情の主人公に好感を持つ理由 「いつも撮影現場では自分をリラックスさせるために、あえてある種、虚無の状態になるんです」。その際の「他人事の感覚」が、堺にふさわしいと考えた。「自分は現場で生きながら死んでいるのかもしれません」 作品は、便利さや快適さにすがって惰性で生きる現代人を、堺の姿などを通じて批判する。一方で自身はうつろな表情の堺に好感を持っている。「虚無感や日々の繰り返しの滑稽さは、むしろ人間らしくて、いとおしいです」 19歳だった2011年、ベネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞。15年が経ち、本作では新鋭監督を支える立場だが、一方で岩崎監督に刺激を受けたとも語る。 「撮影が始まると、事前に決めていたカメラアングルなどを監督がどんどん解体していくのが楽しかった。脚本も色々な出来事がつながっていないようでつながっていて、演じていて新鮮でした」 そめたに・しょうた 1992年生まれ、東京都出身。9歳で映画デビュー。主な出演作に「東京公園」や「悪の教典」「永遠の0」など。5月公開の「廃用身」、2027年公開予定の「国境」にも主演する。「チルド」は17日公開。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人平岡春人文化部専門・関心分野音楽、映画、人権関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






