インタビュー杉本博司さんが語る危機感 個展「絶滅写真」に見る被写体との距離編集委員・大西若人印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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ジオラマや映画館、水平線を陰影深い白黒写真で描写する現代美術家の杉本博司さん(78)。国内美術館では21年ぶりとなる写真中心の個展「杉本博司 絶滅写真」が、東京・竹橋の東京国立近代美術館で開催中だ。生命や人類史に及ぶ作品世界や思想、自身について、会見や取材の場で諧謔(かいぎゃく)精神たっぷりに語った。 「長嶋のホームランみたいなことをやらないといけない。『天覧会』ですからね」 皇居に面した美術館での回顧展を、杉本さんはこう例える。天皇制については「古代からの制度が現代まで続くことは、人類学的にも文明史的にも稀有(けう)なこと」という認識だ。 さらに皇居に松があり、竹橋を「橋掛かり」に読み替え、展覧会場全体を能舞台に見立てることもできる。 確かに、世界各地の海岸から原始人も同じ光景を見たであろう水平線を捉えた「海景」シリーズが並ぶさまは静けさが漂い、幽玄という言葉が似合う。 そうした見えがかりだけでなく、杉本さんは世阿弥が「花鏡」に記した「離見(りけん)の見(けん)」という言葉で自身の表現の背景を説明する。「自らを離れた客観的な視線」といった意味合いだ。 1975年にアメリカ自然史…この記事は有料記事です。残り1648文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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