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ピカピカの1円玉をじゃらじゃらと造る造幣局の動画がSNSに投稿され、話題になっています。なんと、1円玉を「量産」するのは11年ぶりとのこと。キャッシュレス時代に、一体なぜ……? 財務省と造幣局に取材しました。1円玉がじゃらじゃら、圧巻の動画独立行政法人造幣局がXの公式アカウント(@JapanMint_IAA)で7月14日に投稿したのは、真新しい1円玉の動画でした。《久しぶりに1円を量産しています!!!》ピカピカに輝く1円玉が、じゃらじゃらと回ったり、落ちたりしている様子は圧巻で、「ゲーセンのコインゲームかと思った」などと6万いいねがつきました。一方で、「財布の中に1円玉があるとかさばるからカードばっかり使っている」「もう5円以下いらなくない?」などのコメントも。確かに、キャッシュレスが生活に浸透して、日々の暮らしでめっきり出番が減っているように感じる1円玉ですが、なぜこのタイミングで量産したのでしょうか?「1円の需要は堅調に生じている」造幣局の動画内の説明によると、1円の量産は「平成27年度以来11年ぶり」だと言います。普段はキャッシュレス派の筆者も、財布にかろうじて入っていた1円玉は「平成8年」と30年前のもの。別のwithnewsメンバーは「使う機会がなくて」と、数十枚の1円玉を財布にため込んでいました。財務省で、市中に流通している貨幣の枚数を把握して製造計画を立てている「理財局国庫課通貨企画調整室貨幣回収準備資金係」の担当者に話を聞きました。11年ぶりの量産とのことですが、その間の1円玉は、その年の製造年(年銘)を刻んだ500円~1円をケースに入れた「貨幣セット」が、わずかに作られて販売されているだけだったと言います。そもそも貨幣は造るほど良いというわけではなく、市中の需要の「必要最低限」を見極めて、流通させているそうです。まず政府が貨幣を造ると、日本銀行に貨幣を納め、さらに各民間の金融機関の求めに応じて、日本銀行が払い出します。需要がなければ払い出されません。そして摩耗した貨幣は回収されて、造幣局に保管されます。2003年度(平成15年度)以降、1円の流通枚数は減少傾向に入ります。「民間銀行からの払い出しの要望がない、つまり、市中の需要がなかったので、新しく貨幣が造られず、流通量が減っていきました」これは硬貨全体のトレンドだったそうで、詳しい分析はないとのことですが、キャッシュレスの普及などの影響もあるとみられています。それが、令和6年度(2024年度)以降、世の中で使用される枚数の数量がほぼ横ばいに転じたそうです。「下げ止まった」と言えます。担当者は「店頭でのおつりとして使われるなど、小額取引としての需要が堅調に生じているのだと認識しています」と話します。これを受けて、今年度当初に1円玉を11年ぶりに2千万枚量産する計画を立てました。担当者によると、さらに製造が必要であると見込まれたため、工場での増産を調整。5月には調整が整い、製造枚数を一気に1億3200万枚に改め、当初計画の6.6倍の量産に踏み切りました。ずいぶん思い切った量産だと感じますが、担当者は「これ以上、摩耗した1円を回収してしまうと、市中の経済取引に影響が出かねないと判断しました」と話します。食品の消費減税の議論も行われており、1%に引き下げられる案なども出ています。現金払いで、1円玉が活躍する機会が増える可能性を見越しての増産なのでは? と筆者が尋ねると、「それは本当に関係ないです。市場に流通している枚数と、日本銀行の貨幣の在庫状況を見て、必要になれば造っているだけなので」ときっぱり。ちなみに令和7年度の1円玉の流通量は全体で363.7億枚だったそうです。1億枚超増えたとしても、市中が1円玉だらけになるということはなさそうです。「1円造るのに3円かかる」の真偽1円玉は1グラム。つまり、1億3200万枚造るとなると、原料のアルミニウムは132トン必要になります。ですが、基本的には市中から回収して、造幣局の倉庫で保管されていた古い1円玉を地金として利用すると言います。そこに新たなアルミニウムを補って造るのだそうです。ちまたでは、1円玉は「造る方が金がかかる」「1円造るのに3円かかる」とも言われていますが、本当のところはどうなのでしょうか?担当者は「3円などと言われていることは認識しておりますが、1円玉の原価がいくらなのかは、偽造防止の観点でお答えしておりません。また通貨の価値を知らせることで、通貨の信頼の面で影響が出かねないからです」と話します。かなり「レア」な1円玉キャッシュレス社会になり、「1円玉」が財布の中からなかなかなくならない状況の人も多いのではないでしょうか。担当者は「確かに自動販売機などで使う場面が多いのは10円までかもしれません」と話しつつ、店頭のおつりとして活躍する場はまだまだあると話します。一方で、造幣局の年銘別貨幣製造枚数を見ると、硬貨全体の使用が減少傾向だったとは言え、10円玉や100円玉は毎年コンスタントに数億枚造られていましたが、1円については平成28~令和7年の間は年40万~50万枚程度しか造られていませんでした。世間でいかに1円玉が活躍の機会を失い、〝冷遇〟されていたか分かります。裏を返せば、もし、財布の中にこの間の年銘の1円を見かけたら、かなり「レア」な出合いと言えます。《久しぶりに1円を量産しています!!!》《久々にピカピカの一円玉が届くかもしれません》とつぶやいた造幣局のX公式アカウントのプロフィル画像は、1円玉の表と同じ絵柄です。これは「若木」だそうで、「伸びゆく日本を象徴したデザイン」だそうです。造幣局が造ったピカピカの1円玉は、政府が日本銀行に納品した後、各金融機関が申請して、市中に流通するそうで、私たちの手元に届くのはまだ時間がかかりそうです。造幣局の広報担当者は「仕事柄、日々、やはり貨幣の年銘が気になるので見ています。新しい1円玉がおつりとして回ってくれば、感動するとは思います」と話します。「1円を笑うものは1円に泣く」とも言います。今度、おつりで1円が手に入ったら、ぜひ年銘にも注目してみてください。ニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel







