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徳島の高専生がAI(人工知能)を活用し、人手不足に悩む介護現場をサポートする眼鏡型のAR(拡張現実)グラスと、そのビジネスモデルを開発した。5月に東京であったコンテストで文部科学大臣賞を受賞し、近く、会社を立ち上げて事業化するという。 開発したのは、徳島県神山町の私立「神山まるごと高専」に通う江田岬毅(みさき)さん、薦田葵(こもだまもる)さん、中本慧思(さとし)さん、宮野柊太(しゅうた)さん、相木絆煌(きずき)さん、尾崎仁瑚(にこ)さん(いずれも4年)の6人。 ARの名づけ親にちなんだ「Codell(コーデル)」というチーム名で、高専生がAI技術を使った新規事業のアイデアを競う「全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト(DCON)」(日本ディープラーニング協会など主催)に、同校から初めて出場した。 江田さんらが開発したのは、情報支援ツール「KiDUKi(キヅキ)」。フレーム部分に音声データの記録装置や小型カメラを内蔵した眼鏡型のARグラスだ。 これを、老人ホームなど介護現場で高齢者の世話をする介護スタッフが掛けると、目の前のお年寄りを顔認証で識別し、食事や服薬などお年寄りごとに必要な介助を、蓄積されたデータベースからAIが判断する。そして、「ペースト状の食事を提供」「抱える時は、痛みのあるわきの下に腕を入れない」などの情報をグラスのレンズ上に表示してくれるという。 グラスを通して、インターネットのクラウド上に日々の介護内容や、お年寄りの体調の変化などが自動で記録されるため、介護スタッフがパソコンやノートに入力・記入する手間も省ける。データや映像は、ほかのスタッフとリアルタイムで共有できるため、経験の浅いスタッフが判断に迷った時は、離れた場所にいるベテランのアドバイスをその場で受けることも可能だという。 リーダーの江田さんらはコンテストへの参加を申し込んだ昨秋以降、県内外の介護施設約30カ所を訪ね、介護スタッフにARグラスを掛けてもらい、様々な介護場面の映像データを収集。車いすからベッドへの移動など、高齢者がその時々でどんな介護を必要としているのかを状況判断できるよう、AIに学習させた。試したスタッフから使い勝手なども聞き取って改良を重ね、半年ほどで完成させた。人手不足知り「学んだ技術でよりよい介護を」 「現場では、介護スタッフの人たちが忙しそうに走り回っていて、人手不足の現状を知った。自分たちが学んだ技術を生かせば、よりよい介護ができるんじゃないかと思った」と薦田さんは振り返る。開発にかかった費用は、交通費やサーバー代など約25万円という。 コンテストには、海外も含め…この記事は有料記事です。残り801文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません