阪神支局襲撃、現在唯一の目撃者の社員が定年退職 今も残る「なぜ」2026年7月16日 6時00分中嶋周平 小池淳印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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1987年5月3日、朝日新聞阪神支局(兵庫県西宮市)に侵入した目出し帽の男が散弾銃を発砲し、記者2人を殺傷した事件で、当時支局の記者として現場に居合わせ、現在、犯人の唯一の目撃者となっている社員が、16日付で定年退職する。 社員はブランド企画部の高山顕治主査(64)。 事件では、支局員の小尻知博記者(当時29)が殺害され、犬飼兵衛記者(当時42)が重傷を負わされた。当時25歳だった高山主査は2人のそばにいたが、けがはなかった。警察が捜査を続けたが、事件は未解決のまま2002年に時効になった。犬飼記者は退職後の18年に亡くなった。 高山主査は退職にあたり、「未解決の状態で社を去るのは残念。犯人には、なぜ阪神支局を襲ったのか、なぜ2人を撃ったのかを聞きたい。理由がわからないことがずっと引っかかっている」と、事件後から変わらぬ胸の内を語った。 また、現場に居合わせた者として、目出し帽と銃以外に犯人の特徴を詳しく証言できなかったことを今も悔やんでいるといい、「もっとちゃんと犯人の姿を見ていれば、もっと手がかりがあっただろう」と述べた。 言論を取り巻く状況については、目出し帽の男の襲撃も、SNS上の匿名での誹謗(ひぼう)中傷も「陰に隠れて攻撃している」と批判し、「現在は心を強く持たないと簡単に折れてしまう時代。おかしいことはおかしい、とみんなが言える社会であってほしい」と語った。 事件は来年5月3日に発生から40年を迎える。 事件後に通信社に届いた「赤報隊」を名乗る犯行声明文には、「すべての朝日社員に死刑を言いわたす」「反日分子には極刑あるのみ」などと記されていた。 赤報隊を名乗る事件は、東京本社銃撃(87年1月)、名古屋本社寮襲撃(87年9月)、静岡支局爆破未遂(88年3月)など計8件。警察庁は一連の事件を「広域重要指定116号事件」として捜査を続けたが、いずれも未解決のまま、03年3月までに公訴時効を迎えた。【関連】憲法記念日の夜に起きた殺人事件 現場に居合わせた記者は定年を前に有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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