深掘り高市首相の意向にひた走る思惑は 「チームコバタカ」が描くシナリオ高橋杏璃印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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高市早苗首相(自民党総裁)の政治的カラーを色濃く反映した法案が今国会で続々と成立しようとしている。首相が日本維新の会と交わした連立政権合意書に従い、党内議論の取りまとめを担ったのが自民の政務調査会(政調)だ。小林鷹之会長を中心に「合意履行」に向けて忠実に動く姿には、将来を見据えた思惑も透ける。FRONT LINE 政治の最前線。政局のキーマンの動向や注目ニュースの背景を、わかりやすく伝えます。 今回、自民党の政調会長、小林鷹之氏(通称「コバタカ」)を取り上げます。①「チームコバタカ」とはどんなメンバーか②「チームコバタカ」の党内の評価は③小林氏が首相の意向に従う真の狙いは④日本政治史に詳しい河野有理さんの指摘連立合意を粛々と 党内や世論の反発を最小限に抑制 「連立合意の約束を前に進めるために愚直にやっている。結果を出しているので、首相との信頼関係はあるはずだ」。7日に国会が正常化し、審議中の法案の成立のめどが立つなか、小林氏は周囲にこう漏らした。 連立合意に従い、首相の「肝いり」政策が国会で成立しようとしている。党内の取りまとめのほか、維新や野党との修正協議を担ってきたのが、「チームコバタカ」と呼ばれる政調メンバーだ。 その一人が当選3回の鈴木英敬衆院議員。国旗損壊処罰法案のプロジェクトチーム(PT)の事務局長として法案づくりや党内調整、野党との交渉を担った。過去2回の総裁選で小林氏を支えた腹心の一人だ。 鈴木氏は自らの役回りについて、維新との合意項目を着々と進める「合意履行係長」だと周囲に語る。表現の自由を侵すとの懸念の声が出たが、「留意する」との文言を入れるにとどめ、首相の意向に沿う形で法案をまとめた。最後まで反対する議員はいたが、鈴木氏をはじめ、PT幹部らは意に介さなかった。 法案を「違憲立法」と断じていた国民民主党との交渉では、求めに応じてSNSをめぐる規定を削除。賛成を取り付けた。 粛々と、そして着々と、連立合意に沿って進める。そうした姿勢が「チームコバタカ」には一貫している。少数の幹部で決めた方針をもとに議論を進め、党内や世論の反発を最小限に抑える。 首相が重視する、政府の意思決定を支えるインテリジェンス(情報収集・分析)機能の強化政策もその一つだ。連立合意書には「インテリジェンス・スパイ防止関連法制」と明記され、政府は来年の通常国会への提出をめざす。実務能力の高さに評価 一方「官邸に唯々諾々」の声も 小林氏はまず2月時点で「スパイ防止法」の呼称を「使わないようにしている」と語り、「カウンターインテリジェンス(防諜(ぼうちょう))」と呼び始めた。小林氏の周辺は「スパイ防止法というと思想統制を連想する人がいる」と明かす。自民政権は2015年に成立させた安全保障法制も「平和安全法制」と呼称し、世論の受け入れを図った経緯がある。 戦略本部のトップは小林氏が…この記事は有料記事です。残り1906文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません