孤独・孤立問題への対応を強化するため、政府は10日、重点計画を改定した。昨年過去最多となった小中高生の自殺を受け、若者の孤独・孤立を防ぐ取り組みを推進する。また、病院の担当者にのみ身元を明かして産む「内密出産」を念頭に、困難な状況にある妊産婦への支援体制の整備などを初めて盛り込んだ。

計画は2024年に施行された孤独・孤立対策推進法に基づいたもの。「今後単身世帯の一層の増加により孤独・孤立の問題の深刻化が懸念される」と指摘。孤独・孤立対策について「政府全体として中長期的視野に立って取り組んでいくべき重要政策だ」とした。

特に重点的に取り組むべき事項として、地方公共団体とNPOへの支援、孤独・孤立状態の予防をめざした取り組みの強化、重点計画に定める施策の評価や検証を通した取り組みの推進の3点を挙げた。

このうち、昨年の小中高生の自殺者数が538人で過去最多となったことに触れ、「極めて深刻な現実に対し、これまで以上の危機感を持つ必要がある」とした。これまで実施してきた孤独・孤立の実態を把握するための全国調査について、今年は子どもの孤独・孤立の実態把握に特化して実施する。

また、自民党内のプロジェクトチームが内密出産を含めた妊産婦への相談や支援体制を検討するよう要望したことを受け、重点計画でも「困難な状況にある妊産婦について、相談支援体制の整備や、相談窓口の周知広報の強化を図る」と明記した。