コラム・寄稿家族は「無料の資源」ではない 介護を社会で支える制度に必要な視点印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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寄稿 御子柴みなもさん 経済学者・一橋大学准教授(マクロ経済学) 介護という言葉を聞くと、まだ自分には遠い老後の話と思うかもしれない。特に若者にとって、自分が介護を必要とする日が来ることを想像するのは難しいことであろう。けれども介護は、必要とする高齢者だけの問題ではない。介護を必要とする親や祖父母、パートナーを支える立場になる可能性があり、また将来、自分自身が誰かに支えられる側になる可能性もある。 日本では、社会全体で高齢者の介護を支えるために、2000年に介護保険が導入された。日本の介護保険は、介護が必要と認められた人が、自己負担を抑えて介護サービスを利用できる仕組みである。一方で、介護サービスを社会で支えるには費用がかかる。高齢化が進む中で、介護保険が政府支出に与える影響は大きくなるだろう。政府による長期試算によれば、社会保障給付費は2018年度から40年度にかけて、年金が約1.3倍、医療が約1.7倍となるのに対し、介護は約2.4倍に増加する見込みである。他方で、少子化によって将来の支え手が減少する中で、制度を支える税収や保険料の基盤も先細っていく。介護を必要とする人が増える中で、現行制度をどのように持続させるのかが問われている。介護を受ける人だけでなく 家族支える制度 介護サービスへの公的支援を抑えれば、政府の支出は一見小さくなるかもしれない。だが、その分の負担が家族や他の福祉制度に移るなら、社会全体で見た費用が小さくなるとは限らない。 介護保険の設計を考えるとき…この記事は有料記事です。残り954文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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