初夏の川面に漂う一夜限りの花に誘われて 沖縄県・西表島の幽玄な朝文・写真 吉本美奈子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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十六夜(いざよい)の月が残る午前4時半過ぎ、沖縄県・西表島の東部を流れる前良川(まいらがわ)を、カヌーでゆっくりと進んでいく。空はまだ暗い。ふいに、甘い濃厚な香りが漂った。サガリバナだ。 岸にしげるマングローブやアダンの木に交じって伸びている。近寄ると、糸のようなおしべがふんわりと広がる白やピンクの花が、ブドウの房のように連なり、垂れ下がっている。ひとつ7~8センチぐらいだろうか。【撮影ワンポイント】 川面に漂うサガリバナ 早朝の前良川は風が静かで、こぐとカヌーが作った小さな波が川面を漂うサガリバナの花を揺らした。カヌーが転覆しないように身を傾け、水面ギリギリの高さでカメラを構えて撮影。花が引き立つように、葉などが写り込まないことを意識した。奥のカヌーと距離を取り、水面に映る木々の緑に、花がバランス良く広がった瞬間を選んだ。(吉本美奈子)【特集】いいね!探訪記 ミツに誘われたハチの羽音を聞きながらしばらく眺めていると、ぽとりと川面に落花した。あちこちでひとつ、またひとつ――。花は沈むことなく、流れていく。リュウキュウコノハズクの鳴き声が、澄んだ口笛のようなリュウキュウアカショウビンの鳴き声に変わった。朝が来た。【動画】いいね!探訪記・西表島のサガリバナ=吉本美奈子撮影 サガリバナは、熱帯・亜熱帯…この記事は有料記事です。残り792文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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