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経営危機に陥ったシャープが台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業に買収されて今夏で10年になる。会社の看板だった液晶事業を大幅に縮小し、業績はようやく安定してきたが、新しい成長分野への進出は遅れている。4月に就任した河村哲治社長は鴻海との関係を再強化する方針を打ち出す。 シャープが4千億円弱の出資を受け入れ、鴻海の傘下に入ったのが2016年8月。世界最大級の堺工場(堺市)など液晶パネルへの巨額投資があだとなり、毎年のように数千億円の赤字を重ねて債務超過に陥った。 鴻海のナンバー2だった戴正呉氏が社長に就くと、拠点や組織のスリム化を進めた。300万円以上の取引を社長決裁とするなど、鴻海流のコスト管理策「節流」も徹底。シャープの業績はいったんは黒字を回復し、17年には東証1部への復帰も果たした。 ただ、世界的なパネルの価格競争は激しくなる一方だった。22年に堺工場の運営子会社「堺ディスプレイプロダクト(SDP)」を買い戻したことも裏目に出て、22~23年度には再び巨額の赤字を出した。24年以降に生産工場の停止や売却を次々に決定。テレビ向けの生産からは撤退し、車載やモバイル機器向けの中小型パネルに絞るなど事業の縮小を急ピッチで進めてきた。 25年度は液晶事業の赤字が…この記事は有料記事です。残り1017文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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