現場から内戦のミャンマー、中東情勢が追い打ち「最悪の生活が、より悪く」ニャウンシュエ=笠原真印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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2021年の国軍のクーデター以来、内戦が激化しているミャンマーで、中東情勢の緊迫による燃料高騰が市民生活にさらなる追い打ちをかけている。米国とイランが戦闘終結に向けた覚書を交わした後も、事態が改善する見通しは立っていない。 6月中旬、山や湖の風光明媚(めいび)な風景が広がる、北東部シャン州のニャウンシュエ。畑を見渡しながら、農家のミョーワイさん(44)はため息をついた。 「すでに最悪だった生活が、より悪くなった」 90エーカー(約36ヘクタール)の農地を耕し、コメやトマトやナスなどの野菜を育ててきた。クーデター後、ミャンマーでは外貨不足や、全権を握った国軍と国軍に反発する武装勢力との戦闘による物流網の混乱で、物価は毎年2~3割ずつ上昇。ミョーワイさんが雇う労働者の人件費は4倍に高騰し、「すでに農業は赤字だった」。肉や魚は食べられなくなり、育てたコメと野菜で食いつないできた。 だが今年2月、米国とイスラエルがイランを攻撃し、ホルムズ海峡が事実上封鎖されると、燃料高騰が追い打ちをかけた。 散水用ポンプに使うディーゼル燃料は、1リットル4千チャット(実勢レートで約150円)から1万チャット(同約380円)に値上がり、農機に必要なガソリン代も倍増した。村には給油所を通じた燃料がほとんど流通せず、通常の約2倍の価格で売られる「闇市場」の燃料に頼るほかない。 肥料も1.5倍に値上がりしたため、使用量を減らし、質の低い肥料に切り替えた。生産コストは膨らんでいるのに、農産物の買い取り価格は流通業者に決められる。ミョーワイさんは「立場の弱い農家は搾取され、働けば働くほど赤字だ。借金を重ねるしかなく、農地を売ることも考えている」と嘆く。 燃料価格の高騰は中東から原…この記事は有料記事です。残り927文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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この記事を書いた人笠原真ヤンゴン支局長兼アジア総局専門・関心分野紛争、難民、格差関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






