牧野富太郎博士の胸像とスエコザサ=2026年5月31日午後0時50分、東京都練馬区の牧野記念庭園、福島慎吾撮影

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大学で「雑草の研究をしていた」と言うと、「世の中に雑草という草はない」と返されることがある。この言葉の主こそ、「日本の植物分類学の父」と呼ばれ、NHKの朝ドラ「らんまん」の主人公のモデルになった植物学者、牧野富太郎博士だ。そんな博士がかつて研究に打ち込んだ場所が東京都練馬区にあると知り、博士の生活の一端を見に訪れた。 牧野博士は、今からちょうど100年前の1926(大正15)年、雑木林や畑が広がる大泉に、大きな荷物を積んだ大八車を押して渋谷から移り住んだ。関東大震災を経験した後、貴重な本や標本を守るとともに研究の場を求めて。 西武池袋線の大泉学園駅を降りると、口を大きく開けて笑う牧野博士の写真が出迎えてくれる。南へ数分歩くと、背の高い木々の森が見えてくる。牧野博士が亡くなるまで暮らした旧居や庭を保存した区立牧野記念庭園だ。1500種類以上の新種の植物を発見・命名した博士が、「我が植物園」として作った庭が、今も残されている。 庭園に入るとすぐ、牧野博士…