インタビュー2026年6月20日 16時30分黒田健朗印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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俳優・中村蒼さん 「人は変われるのか」。そんなことをよく考えるという。この問いに、ドラマ「ムショラン三ツ星」(NHK、土曜夜10時)への出演で改めて向き合った。 演じる刑務官の杉山賢二は、主人公の管理栄養士・銀林葉子(小池栄子)とともに刑務所内での受刑者の調理を見守る人物。クールだが内に熱い思いを秘めており、受刑者への口癖は「昔の自分に戻っていないか」。コメディー要素をまぶしつつ、食を通じて受刑者が罪と向き合い、更生する様子を描く社会派作品だ。 さて、演じてみて、冒頭の問いの答えは? 「なかなか難しい。やっぱり人は変わらないと思っている人もいるだろうし……。でも、まずは信じる気持ちや、人は変われるはずだと希望を持つことが大切なんじゃないかと思えた」 自身の人生は少年時代に大きく変わった。14歳だった2005年、「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリに。06年に寺山修司原作の舞台「田園に死す」で主演デビューし、07年に地元福岡から上京。以来、大河ドラマなど話題作への出演が続き、今年で俳優生活はもう20年になる。順風満帆に見えるが、「より悩むようになっちゃった」とぽつり。 「無知の強さ」で勢いのままに駆け抜けた10代とは違い、新たな環境に飛び込む怖さは増しつつあるという。「若い時は勢いや年齢に応じた経験値でできることもありましたが、これからはきっとそうじゃない。ごまかしていたつもりはないですが、実力とか色んなものが露呈してくるような気がして、死ぬ気でやらないと本当にダメだぞって」 こうした真摯(しんし)に悩む姿勢が、円熟味を増す30代の演技を支えているのだろう。「ネガティブに考えることは、自分とちゃんと向き合えている証拠」とも。 終始理性的な彼が、ふと感情をのぞかせる場面があった。取材の最後、こちらが手元に置いていた10代の頃のインタビュー記事をのぞき込み、「すげえうれしい」。積み上げてきた20年。自らを冷静に見つめる俳優は、ほのかな笑みを浮かべて去っていった。野呂佳代の時代到来? 王道の日曜劇場は? 記者のイチ推し春ドラマ有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人黒田健朗文化部|放送担当専門・関心分野漫画、アニメ、放送関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする