深掘りムシアラはなぜドイツを選んだのか 代表チームの選手争奪戦の舞台裏稲垣康介印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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4年に1度の祭典、サッカーのワールドカップ(W杯)が幕を開けた。かつて、代表チームは同じ国に生まれ育った者たちの団結の象徴だったが、グローバル化と移民増加の余波で、ピッチ上の国境は、あいまいになりつつある。選手が、ルーツを持つ複数の国の中から、出場するチームを選び取るケースは、今や珍しくない。U21でイングランド代表に選ばれながら、ドイツ代表として出場するジャマル・ムシアラもその一人だ。(文中敬称略) ムシアラは父はナイジェリア出身で、母はドイツ出身。7歳のときに、ドイツから英国に家族で移住した。サッカーの「母国」で英才教育を受け、2020年にはU21(21歳以下)のイングランド代表でプレーしたが、17歳だった21年2月、母の祖国であるドイツ代表をめざすと宣言した。 ドイツの記者から興味深い話を聞いた。ムシアラがバイエルン・ミュンヘンに移籍したのは16歳だった19年夏。英国のEU単一市場からの正式離脱が、約半年後に迫るタイミングだった。 「EU離脱後は、英国の18歳未満の選手は原則としてEU域内のクラブへの移籍ができなくなる。また、ドイツ人の母は、EU離脱後も、自分が英国で仕事を続けられるかという不安もあった」 記者の説明はムシアラに決断を促す一因として、説得力があった。 ムシアラについて詳しい人物がいると聞き、バイエルン・ミュンヘンの育成拠点を訪ねた。4月21日、ドイツリーグ2連覇を成し遂げた2日後だった。 強化責任者であるヨッヘン・…この記事は有料記事です。残り2362文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人稲垣康介編集委員専門・関心分野スポーツを「窓」に日本、国際情勢など社会について考察すること関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする












